HOME |デンマークの玩具メーカーのレゴ・グループ、「再エネ100%」を達成。自前の洋上風力発電で、レゴ製造・販売の電力量を相殺。記念にレゴ製の風力発電を子供たちの手で組み立てへ(RIEF) |

デンマークの玩具メーカーのレゴ・グループ、「再エネ100%」を達成。自前の洋上風力発電で、レゴ製造・販売の電力量を相殺。記念にレゴ製の風力発電を子供たちの手で組み立てへ(RIEF)

2017-05-23 01:29:24

Rego1キャプチャ

  デンマークの玩具メーカー、レゴ(LEGO)グループは、自らが投資した洋上風力発電ファームの発電電力が、グループ全体での使用電力を上回り、「100%再エネ企業」を達成した、と公表した。計画を3年も早めて実現した。レゴでは記念に、過去最も大きいレゴ製の風力発電の模型を作った。

 レゴは2012年に、「再エネ100%企業」を目標に掲げ、60億デンマーククローネ(約1000億円)を投じて、160MW以上の再生エネルギー事業の開発に乗り出していた。このうち、最新の投資として、事業費の25%を出資してきた英国リバプール沖合の Burbo Bank Extensionの洋上風力発電事業(23万世帯の消費電力相当分を発電)がこのほど稼働し、「再エネ100%」を達成した。

  Burbo Bankの風力発電事業は、デンマークの再エネ事業者のDONG Energyが50%を出資、残りをそのパートナー企業のPKA (25%)とレゴの親会社であるKIRKBI A/S(25%)が出資している。

 グループCEOのBali Padda氏は「われわれは地球にプラスの影響を残すために働いている。その一つとして Burbo Bank Extension の風力発電事業の稼働は本当にエキサイティングなものとなり、『100%再エネ』実現の引き金になった。引き続き、事業パートナーとともに再エネの普及に努めたい」と喜びのコメントを出した。

レゴが25%出資したBurbo Bank Extensionの洋上風力発電
レゴが25%出資したBurbo Bank Extensionの洋上風力発電

 レゴグループによると、世界中の子供たちに愛される同社の玩具、生産・販売するグローバル拠点の工場や店舗、オフィスなどで使用する電力量よりも、今回の洋上風力などの自前の再エネによる発電量が上回った。グループは年間世界全体で750億個のレゴブロックを製造しており、その使用電力量は360GWh以上(2016年実績)になる。

 これまで、レゴは環境NGOのWWFと共同で、企業活動に伴うCO2排出量を削減する「Climate Savers programme」を進めており、その目標に「再エネ100%」を置いてきた。国際的な運動でもある「RE100」にも参加している。

 今回の目標達成を記念し、さらに再エネの重要性を世界中の人に伝えるため、世界最大のレゴブロックだけで作った過去最大の風力発電所を作成した。使用するレゴブロックは14万6000個で、高さ7.5mにもなる。Burbo Bank Extensionに建設した世界最大級となる高さ200mの本物の風力発電所の模型だ。

 legoキャプチャ

 このレゴ製風車は、ギネスブックにも登録された。今年の夏から、英国の Windsor Resortにあるレゴランドに設置される予定。

 レゴグループは、今回の再エネ100%達成を、レゴを楽しむ子供たちの環境意識醸成にもつなげたいとしている。そこで、このレゴ製の風力発電所を組み立てるため、風力発電事業が展開されるリバプール近郊の子供たちを数百人、招待し、組み立て作業を実施するという。またソーシャルメディア上での参加も可能で、100万人以上の子供のアクセスが期待されている。 LEGO Planet Crew on LEGO.com