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元環境事務次官で慶応大学教授の小林光さん。9月から米国シカゴの大学で「地球環境政策」の授業を担当。トランプ大統領にも教えてくれます?(RIEF)

2017-06-23 21:26:45

kobayashihikaru2キャプチャ

 

  環境省元事務次官で慶応大学特任教授の小林光さんが、9月から米国シカゴの大学で約10ヶ月にわたって授業を受け持つことになった。米国はトランプ政権に代わって環境政策が大きく転換しようとしているが、小林教授が米国の若い世代の「混迷」を晴らす講義を展開されることを期待したい。

 

 小林さんは慶応大学に在籍のまま訪米する。フルブライト基金を活用してシカゴ郊外のネイバービルというところにあるNorth Central Collegeで教壇に立つ予定だ。同大学は中規模のリベラルアーツ大学で、近年、国際化に力を入れているという。

 

 小林さんはここで、3つの 学期(秋学期は1年生のゼミ、冬学期は2、3年生の授業、春学期は4年生のゼミで、合計10ヶ月)で地球環境政策をテーマに授業と学生指導を受け持つ。日本の環境政策についても「当然、授業の中で紹介します」。日米の地球環境政策の相互比較の議論が米国の学生たちの興味をどう惹くか、気になるところだ。

 

 東京では自宅を、太陽光発電や中水システムなどを設置したエコハウスにするなど、自らエコを実践している小林さん。「シカゴでもエコハウスに住みますか」と聞いたところ、「残念ながら、田舎なので普通の古いアパートです。2階建ての1DK。毎月の電力消費量などは記録する予定」。単身赴任だが、「私は家事能力があるので問題なし」とのこと。

 

 米国の環境保護庁(EPA)は、トランプ政権になって人員削減や政策全面見直しなど、「北風」が吹きすさんでいる。米国の環境現場がどう変わるのか、あるいは変わらないのか。「各地を訪ねたい。たとえば、トランプ大統領がパリ協定離脱を宣言した際に『ピッツバーグの市民を代表した』と話したピッツバーグなども行ってみたい」と語っている。トランプ大統領に教える予定は、「今のところは無い」ようだ。

 

 7月7日夜に小林さんの送別会を兼ねた「囲む会」が東京・内幸町の日本プレスセンターで計画されている。エネルギージャーナル社と日本環境ジャーナリストの会の共催。参加希望、問い合わせ等は以下まで。

 エネルギージャーナル社・今西、渡邊(☎03・3359・9816)FAX:03-3341-3030(囲む会事務局)info@enekan.net