中国の指標会社CSI、 グリーン株インデックス開発。ルクセンブルク証券取引所等と共同で。海外投資家のグリーン株投資誘致を目指す(RIEF)
2017-10-03 16:32:47
中国の金融指標会社のChina Securities Index, Co Ltd(CSI)は、ルクセンブルク証券取引所(LuxSE)等と共同で、環境ビジネス等に配慮した中国の上場企業株に投資する「CSI300グリーン・リーディング・ストック・インデックス(GLSI)」を開発した。新インデックスは、CSIが運用する最優良企業株で構成するCSI300Indexを母体にして、グリーン事業等を展開している企業株を集めた。
CSI300GLSIの立ち上げには、このほか、中国の金融経済中央大学の非営利機関であるInternational Institute of Green Finance(IIGF)も参加した。国際金融市場としてのLuxSEの長年にわたる経験を踏まえ、IIGFのアカデミックな分析力も加味することで、Indexの信頼性を向上を目指した。
指標に組み込む企業を選ぶクライテリアについては、各企業のグリーン発展戦略、サプライチェーンのグリーン化、汚染物質排出対策、エネルギーと資源の消費量、グリーン事業からの収入、環境保護に反する行動の有無等の項目で評価・選別した。
指標開発に協力したIIGFの「グリーンファイナンス開発ラボ」のShi Yichen氏は「CSI300GLSIは高い流動性と情報の透明性を備え、運用パフォーマンスの試算では、マザーインデックスのCSI300を上回っている。中国のグリーン株投資のベンチマークになるだろう」と期待を示している。
CSIは今回のCSI300GLSIを元にして、グリーンETF(上場投資信託)を開発する計画も進めている。中国では中央証券預託清算機構がグリーンボンドについて、二つのインデックスを開発しているほか、CSIもLuxSEと3月に、グリーンボンドのインデックスを欧州市場で立ち上げている。http://rief-jp.org/ct6/60517
LuxSEのCEOのRobert Scharfe氏は「中国はグリーンファイナンスの領域では極めて国際的な展開を進めている。グリー株インデックスの開発は、市場の透明性を高め、海外の投資家にとっても中国株の魅力を高めることにつながる」と評価している。