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米ハワイ大学のマウィカレッジが、再エネ100%を2019年に実現へ。米大学では初。大学全体は2035年に達成へ(RIEF)

2018-04-20 16:33:51

Hawaiキャプチャ

 

  米ハワイ大学は、2035年までに全校で使うエネルギーを100%再生可能エネルギーに切り替える目標だが、10ある同大学キャンパスのうち、マウイ島のマウイカレッジキャンパスが先行して2019年中に目標を達成する見込みとなった。キャンパスの敷地内に太陽光発電と蓄電設備を導入する。大学の100%再エネ化は全米では初めて。

 

 石炭火力関連企業への投資資金を引き揚げるDivestment運動は米国の大学から始まって世界中に展開しているが、大学自身の再エネ化もそうした投資の運動との連動する形で、広がりそうだ。

 

 ハワイ大学は年間、全校で消費する電力量198GWhを、2035年までに100%再エネ化する目標を掲げている。ただ現時点(2017年)では、再エネ電力の使用量は5.1GWhで目標全体の2.6%にとどまっている。こうした中で、マウイキャンパスはJohnson Controls社と、ハワイ州の電力事業者のPacific Currentによって、蓄電機能を備えた太陽光発電システムを導入することを決めた。他にもオアフ島の4つのコミュニティカレッジのホノルル、リーワード、ウィンドワード、カピオラニでも、化石燃料電力から再エネ電力への切り替えを進めている。

 

緑化活動をする学生たち
緑化活動をする学生たち

 

 マウイカレッジが導入するのは2.8MWの太陽光発電と、13.2MWhの蓄電システム。4つのオアフのコミュニティカレッジのキャンパスでは、それぞれ2.4MW、1.3MW、2,2MW、1.8MWの合計7.7MWの発電能力を持つ太陽光発電と28.6MWhの蓄電池を導入する。

 

 太陽光と蓄電設備はJohnson Cntorolsが敷設し、Pacific Current の設備として稼動する。マウイの再エネ100%化は2019年に達成し、オアフの各キャンパスの化石燃料使用量はそれぞれ98%、97%、74%、70%の割合で削減される。これれによって、今後の20年間で7900万㌦以上の電力コスト削減につながるという。

 

 ハワイ大学は今回のマウイキャンパス等の再エネ設備の拡大を、2035年目標の第二フェーズと位置づけている。

 ハワイ州は2015年に、2045年までに再エネ100%を達成する目標を掲げている。この州の目標を受けて、ハワイ大学とハワイ州議会は2035年1月1日までに大学で使用するエネルギーを「ネットゼロ」にする目標を立て、キャンパス全体で消費する量と同じエネルギーを、再エネで賄う予定にしている。

 

https://www.hawaii.edu/