大気汚染による世界全体の死者数は年間880万人。従来推計の倍。喫煙による死者数を上回る。PM2.5は途上国だけでなく、日本を含む先進国でも深刻。 独研究チームが発表(RIEF)
2019-03-13 16:07:28
PM2.5などによる大気汚染を原因とした世界中での死者数が、これまでの推計よりも倍以上の年間880万人に上ることが、ドイツのチームの研究で判明した。これまではグローバルベースで死者数は年間450万人と推計されていた。人口10万に120人の比率で死んでいることになる。世界保健機関(WHO)が推計するタバコ喫煙による早死者は年間720万人で、大気汚染はそれを上回る。日本もPM2.5の比率はWHO基準を上回っており、各国の大気汚染対策の不十分さが改めて明らかになった。
研究報告をまとめたのは、ドイツのマックスプランク研究所のJos Lelieveld 教授と、マインツ大学医療センターのThomas Münzel 教授らのグループ。デーゼルカーから排出される煤塵や窒素酸化物、PM2.5などによる呼吸器疾患や循環器病等が原因で死亡する人々の状況を調べた。研究結果は、最新の「European Heart Journal」に掲載された。
https://www.mpg.de/12823232/polluted-air-shortens-the-lifespan-of-europeans-by-about-two-years