大陽日酸、CO2フリーの水素充填システム開発。事業所内の太陽光発電電力で水素ガス動力のフォークリフトを稼働。事業所内で再エネ循環。12月稼働(RIEF)
2019-03-14 11:07:56
産業ガス大手の大陽日酸(東京)は、事業所内に設置した太陽光発電の電力で水素ガスを発生させ、同じ事業所内の車両用の燃料電池の動力源として循環させる仕組みを開発、12月に完成させる。CO2フリーの循環型水素充填システムを、事業所単位で確立できることになる。
CO2フリーの水素充填システムを実現するのは、同社の川崎水江事業所(川崎市川崎区)。同事業所は川崎市臨海部工場エリアに位置し、川崎市が推進する「水素社会の実現に向けた川崎水素戦略」の一環として位置付けられている。
まず、事業所内の社屋屋上に設けた太陽光パネル(出力60kW)でCO2フリーの電力を活用して水電解式の水素発生装置で水素ガスを発生させる。水素発生能力は時間当たり6N㎥ある。そのガスを、事業所内の燃料電池フォークリフト(FCFL)の動力源として使う。蓄電池はFCFLを5台連続で充電できる能力があるという。
事業所内で運行する FCFLは、「トヨタエルアンドエフ神奈川」社が環境省と神奈川県の助成で開発したものをリース契約として導入する。今回開発したシステムは、中規模オンサイト型充填基地のモデルとなり、各地での普及が期待される。