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大建工業、建材廃材等の再利用・再生等で資源化する「サーキュラーエコノミー」資材製造を資金使途とするグリーンボンド発行。50億円(RIEF)

2019-09-17 23:27:30

daiken1キャプチャ

 

 建設廃材の再利用等を推進する建材メーカーの大建工業(大阪市)は、建築廃材を再利用して生産する木質ボードや再生資源、未利用資源等を製造する工場の設備投資およびリファ イナンス資金を調達するため、グリーンボンドを50億円発行する。資源循環を資金使途としたグリーンボンドはわが国では初めて。

 

 同社は、1945年創業の住宅用建材の大手メーカー。創業当初から木材加工事業を手がけ、その有効活用のため、廃材を再利用した木質ボード(インシュレーションボード)の製造に早い段階 から着手するなど、廃材・未利用材の有効活用による循環型社会の構築に貢献してきた。

 

 今回のグリーンボンドの資金使途は、インシュレーションボードのほか、鉄炉スラグなどと石灰等を混合して作る人造鉱物繊維のロックウールを活用した「ダイロートン」、未利用資源の火砕流堆積物シラスとロックウールを活用した「ダイロートン」などを製造する岡山、高萩の両工場の設備投資資金、およびリファ イナンス資金に充当する。

 

再生資源や未利用資源から製造した「ダイロートン」を使った壁面材
再生資源や未利用資源から製造した「ダイロートン」を使った壁面材

 

 いずれも、未利用資源の有効活用及び再生資源の利用による廃棄物の抑制・最小化に貢献することから、循環型経済社会(サーキュラーエコノミー)の構築に資するものと評価される。

 

 これらの再生・未利用資源を工場で商品化する際、生産工程でCO2の排出、および水質汚濁等が増える可能性がある。このため、同社では対象工場に国内産の木質チップを使用したバイオマスボイラーを導入するほか、水質浄化・装置を導入し、環境への負荷を最小化するとしている。

 

 ボンドは期間3年、利率は0.20%、グリーン性の評価は日本格付研究所(JCR)が最上位評価である「Green1」を付与した。主幹事は大和証券が単独で務めた。

https://www.jcr.co.jp/download/7b9589c443402ba9b64411da01c624b4d24b034d861dd8c547/19d0565-1.pdf

https://www.daiken.jp/news/detail/20190913100237.html