HOME11.CSR |LIXIL 電子機器・住宅設備用バイオプラスチックの基礎研究成功。耐久性、耐水性を備える。2022年3月以降の製品化目指す。「脱ストロー」対応を超え、より広範囲なプラ製品の代替が可能(RIEF) |

LIXIL 電子機器・住宅設備用バイオプラスチックの基礎研究成功。耐久性、耐水性を備える。2022年3月以降の製品化目指す。「脱ストロー」対応を超え、より広範囲なプラ製品の代替が可能(RIEF)

2019-12-06 18:45:55

LIXIL3キャプチャ

 

  LIXILは5日、NECと東京大学との三者共同研究で、電子機器や住宅設備(インテリア)製品に活用できる耐久性と耐水性を備えた多糖類系バイオプラスチックの基礎開発に成功した、と発表した。使い捨てストロー等などより、より広範囲な家庭内製品に使用されているプラスチックの代替が可能なると見込まれる。2022年3月以降の製品化を目指すとしている。

 

 廃プラスチック問題が国際的に問われる中で、使い捨てストローやプラ容器等のバイオプラ製品や紙製品等への転換が進んでいる。だが、より広範囲にプラスチック製品が使用されている電気製品や住宅設備などの代替化はまだ十分に進んでいない。

 

試作したバイオプラスチック製品
試作したバイオプラスチック製品

 

 今回、LIXILが共同開発したバイオプラスチックは、ミドリムシなどから得られる非可食バイオマスのセルロースやパラミロンなどの天然多糖類を用いるもの。ミドリムシはユーグレナからサンプル提供を受けた。耐久性・耐水性を備えた多糖類系バイオプラスチックの基礎研究に成功したのは、国内では初めてという。LIXILは東大と共同で特許出願を出した。

 

LIXIL2キャプチャ

 

 多糖類系バイオプラスチックは、ミドリムシなどが光合成によってCO2を吸収して精製した非可食性バイオマスの多糖類を改良し、熱可塑性を付与して開発した。今後、現在、電子機器や住宅設備機器・建材に使われているプラスチックを代替する運用を実証するとともに、廃棄製品からの再形成までのリサイクルシステムを構築して、その有効性の実証も進める。

 

 製品化が実現すると、原料の調達から生産、製品の使用・廃棄の全工程において、「脱プラ」が可能となる。グローバル課題である海洋プラスチック汚染問題に大きな突破口をつける可能性もある。

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