米ニュージャージー州、大西洋での洋上風力発電事業の入札打ち切り。トランプ政権の風力発電に対する「後ろ向き姿勢」との対立回避。シェルは事業から撤退(RIEF)
2025-02-05 17:38:45
米ニュージャージー州の公益事業委員会(NJBPU)は3日、同州の大西洋沖合で計画していた洋上風力発電プロジェクトの入札を取りやめると発表した。同入札は対象地域での4回目の実施で、当初、3社が応札していた。しかし、そのうち、2社が取り下げ、応札で最終案を提示したのは1社だけだった。同社もパートナーの英シェルが撤退を表明した。洋上風力発電についてはバイデン前政権時代は政府の支援対策事業と位置付けられていた。だが、トランプ大統領は同事業について否定的な姿勢を鮮明にしており、政策リスクが顕在化している。
NJBPU委員長のクリスチャン・グール=サドヴィー(Christine Guhl-Sadovy)氏によると、同委員会が実施した第4回入札には当初3社が入札に参加していた。しかし、これまでに2社が撤退し、アトランティック・ショアーズ(Atlantic Shores)社のみが最終的に入札に応じた。
ところが、同社も、資本パートナーとなっていたシェルが米国のクリーンエネルギー市場からの撤退を表明したことに加え、トランプ政権が、洋上風力発電事業に否定的な姿勢を強調していることで、州としての事業認可をしても、連邦政府の支援が見込めないことなどの事情を考慮したとしている。
同州はこれまで風力発電事業を積極的に展開してきた。だが、NJBUは今回の入札取りやめの判断について「風力発電事業が州にもたらすさまざまな利益にもかかわらず、現時点では(入札事業者を決定することは)責任ある決定ではないと結論づけた」とした。
同州は「洋上風力発電は、引き続き経済発展のチャンスであり、地域および国がエネルギーの自立を達成する上で重要な役割を果たす。われわれは、フィル・マーフィー(Phil Murphy)知事および関連する州機関等と協力し、ニュージャージー州で成功する洋上風力発電産業を構築することに尽力している」と述べている。マーフィー州知事も声明で、「洋上風力発電業界は現在、大きな試練に直面しており、当面は忍耐と慎重さが求められる」と発言した。
トランプ大統領は就任した1月20日に、米国周辺海域での大陸棚外縁部(OCS)内のすべての海域における風力発電事業へのリース契約を取り消す大統領覚書を発行している。米占有海域での風力発電事業への一時的差し止め停止措置は、石油、ガス、鉱物などの他の目的に資するリースには適用されないとしており、「風力発電より化石燃料開発」の姿勢を明瞭に打ち出している。
トランプ氏は、就任前にも風力発電事業について「自然の景観を損ないアメリカの消費者に奉仕しない大規模な風力発電j事業に対する公有地リースを終わらせる」と宣言。SNSでは「風車は経済的にも環境的にも失敗。私の政権下では1基も建設してほしくない。この高価なエネルギーは巨額の政府補助金がなければ機能しないが、私はそれを支払うつもりはない」と述べている。
https://www.nj.gov/bpu/newsroom/2024/approved/20250203.html
https://dep.nj.gov/offshorewind/projects/

































Research Institute for Environmental Finance