韓国政府。石炭火力発電からのエネルギー転換を宣言する「脱石炭連盟(PPCA)」に署名。新設の建設中止だけでなく、既存火力の全面的な段階的廃止へ。遅れる日本の対応、鮮明に(RIEF)
2025-11-19 15:19:34
(写真は、韓国の火力発電所=Korea Southern Power から引用)
ブラジル・ベレンで開催中の国連気候変動枠組み条約第30回締約国会議(COP30)において、韓国が国際的な石炭火力発電からの転換を宣言する「脱石炭連盟(PPCA)」に署名したことを発表、石炭火力発電からの離脱を宣言した。同国は現在、61基の石炭火力発電があり、このうち40基はすでに2040年までに段階的廃止が確定している。今回のPPCAへの参加を踏まえ、残る21基も来年中に廃止方針を策定するとしている。アジアでPPCAに署名したのはシンガポールに次いで2カ国目。
PPCAへの加盟はバーレーンも署名した。韓国と並んで石炭火力依存度の高い日本政府は、石炭火力温存のためのCCS事業を推進するGX政策を掲げる。だが、CCSの技術リスクを克服できるかどうかは不明な状態にある。
PPCA(Powering Past Coal Alliance)は2015年に、英国が2025年までの石炭火力発電の終了を公約、翌16年にカナダも2030年までの廃止を宣言し、両国主導で始まった。現在、国ベースでの署名は今回の韓国、バーレーンを含めて63カ国、地方自治体や企業・組織などを合わせると180以上が参加している。同イニシアティブには米国も署名しており、日本政府の「不参加」は主要7カ国(G7)で唯一となる。
韓国は2023年時点で、国内CO2排出量のうち、石炭火力からの排出量が半分近い49%を占める。総発電量に占める石炭火力の割合も32・6%(24年)。日本の電力会社と同様、火力発電依存の構造となっている。すでにCO2排出対策のとられていない新設の石炭火力の建設中止と、既存発電所のうち40基の2040年までの段階的廃止を国内的に決めているが、今回のPPCA署名で国際的に宣言するとともに、残りの既存石炭火力の21基の廃止の方針についても26年中に計画を策定するとしている。
PPCAは、今回の韓国の署名について「韓国は、国内の石炭のほぼすべてが輸入に依存しており、世界第4位の石炭輸入国だが、石炭火力の段階的廃止により、それらのエネルギー輸入費で数十億㌦を節約することに貢献する」と指摘。「脱石炭火力」については、同国の最新の世論調査でも、韓国企業の経営幹部の99%が化石燃料ベースから再エネベースへの電力転換を望み、92%が特に10年以内の石炭段階的廃止を支持していることを評価している。
PPCA署名を踏まえ、韓国の金星煥(キムソンファン)・気候エネルギー環境相は「石炭火力からクリーンエネルギーへの移行は気候変動対策に不可欠であるだけでなく、韓国を含む全ての国々のエネルギー安全保障を強化し、企業の競争力を高め、雇用を創出する一助となる」とコメントした。

































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