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ゴールドマンサックス、今年の株主総会において、6つのESG課題を提起される見通し(responsible-investor.com)

2011-04-06 19:25:15

米国のゴールドマンサックス(GS)が、今年の株主総会において、6つのESG課題に絡んだ株主提案を提起される見通しとなっている。株主提案の内容は累積投票や株主総会などのガバナンスに関するものから政治献金、気候変動にまで及ぶが、中でも修道女グループからのGS経営幹部の給与に関する議題が注目を集めそうだ。

 聖ヨゼフ大聖堂など4つの教会の修道女団体はNathan Cummings基金と共同で、GSの報酬委員会に対し経営幹部の報酬制度について見直しを行い、その結果を10月1日までに公開するよう求めている。2008年の金融危機を経ても今尚続く、常軌を逸した高額な役員報酬制度を見過ごすことはできないとしている。これに対しGSは、そうした提案は報酬委員会と取締役会の職務を妨げるものでしかないとの見解を示している。

 一方、米国立公共政策研究所(NCPPR)は気候変動に絡む政治的・法的・規制・科学的なGSが抱えるビジネスリスクの展望について11月1日までに開示するよう求めている。NCPPRは、GSの環境マーケット部門が再生可能エネルギー分野に30億ドルの投資を行っていることを指摘した上で、「今後GSは気候変動によるマテリアルな影響を受けることになる」としている。これに対し投資銀行部門は、年次総会は難解な科学的議論を行なう場ではなく、そういった情報は株主にとって有益なものではないとした。

 その他に政治献金や累積投票、特別総会の実施、長期的な配当が議題として挙がっているが、GSは5月6日にニュージャージーで行われる年次総会の場でこれら株主提案の内容に反対票を投じるよう株主に呼びかけている。