欧州中央銀行（ECB）と欧州金融監督当局（EBA、EIOPA、ESMA - ESAs）は19日、EUが脱炭素化への移行に向けて現行の「Fit-for-55」の政策パッケージに伴う金融システムへの影響について、複数の気候シナリオに基づくストレステストの分析結果を公表した。それによると、移行リスクだけでは金融安定に及ぼす可能性は低いが、同リスクがマクロ経済ショックと組み合わさると、金融機関の損失が拡大し、混乱を招く可能性があると指摘。基本シナリオでの金融システム全体での資産損失は現行より3.9%減だが、最悪シナリオの場合は約20%の損失とはじいた。最悪シナリオの業種別では、銀行よりも企業年金基金、保険会社、投資ファンドの損失が大きくなるとしている。

 

　ECB等は最悪シナリオを回避するため……

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