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東日本大震災と福島原発事故の教訓踏まえ 住民の手による電力会社設立。宮城県丸森町の「ひっぽ電力」設立。 震災体験を原動力に(河北新報)

2016-03-24 11:53:25

hippoキャプチャ

 

 宮城県丸森町筆甫の住民有志が「ひっぽ電力株式会社」を設立した。同地区は福島県境に接しており、東日本大震災に伴う体験や意識変化が会社設立の原動力になった。夏までに小規模の太陽光発電施設を地域に整備し、再生可能エネルギーの普及推進を目指す。


 発起人の住民7人が資本金350万円を出し合い、同社を誕生させた。設立は、震災から5年を迎えた今月11日付。事業費は1200万円を見積もり、今後広く出資を募る。

 

 旧筆甫中の校庭900平方メートルに出力約50キロワットの太陽光発電施設を造り、固定価格買い取り制度を利用して全量を東北電力に20年間売電する。

 

 会社設立のきっかけは震災だ。施設を置く旧筆甫中は震災で南相馬市民の避難所になったほか、東京電力福島第1原発事故の影響で筆甫地区からも一部住民が地区外へ避難した。

 

 除染や風評被害など地域にもたらされた変化は住民の心情に少なからず影を落としており、震災5年を機に原発に依存しない再生可能エネルギーの意義を見詰め直す。

 

 専門家が施設を設計し、太陽光パネル約200枚のの設置を住民らが7~8月に手作業で担う。通電開始は9月の予定。パネルの裏側に出資協力者のメッセージを書き込む。

 

 社長に就任した農業目黒忠七さん(63)は「筆甫地区は福島第1原発から約50キロにあり、再生可能エネルギーに対する住民の関心は高い。地域の再興を応援してほしい」と話す。

 

 連絡先は筆甫まちづくりセンター0224(76)2111。

 

http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201603/20160324_13031.html