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第5回サステナブルファイナンス大賞の受賞式開催。大賞には城南信用金庫。優秀賞、グリーンボンド賞、地域金融賞、NPO賞、特別賞。全部で9機関に栄誉(RIEF)

2020-01-22 21:21:08

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 一般社団法人環境金融研究機構(RIEF)は22日、東京・内幸町の日本記者クラブで、2019年の日本の金融市場において、もっとも環境金融・サステナブルファイナンスに貢献した企業等を顕彰する「第5回サステナブルファイナンス大賞」の受賞式を開いた。

 

 (写真は、表彰状授与後、そろって記念写真を撮る受賞企業・機関の代表者)

 

 大賞には城南信用金庫(東京)が選ばれた。受賞理由は、東京電力福島第一原発事故を契機に、再生可能エネルギー転換を進めるファイナンスを手掛けてきたことと、国内の金融機関で初めて事業活動で使う電力を再生可能エネルギー100%に切り替える「RE100」に参加、1年半で達成するなど、「有言実行」の取り組みを評価した。

 

 同金庫の川本恭治理事長は大賞受賞のスピーチで、「東電原発事故で、地域そのものを奪い、地域の夢や希望を奪う原発の恐ろしさを実感した。地域金融機関として、より良い社会を作ることに力を入れていくべきとして、これまで原発に代わるクリーンなエネルギーの開発を支援してきた」と語った。

 

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大賞受賞のスピーチをする城南信金の川本理事長

 

 そのうえで、「まだまだ道半ばだが、原発事故からわれわれが何を学び、それを今後にどう取り組んでいくか。それを考え、行動することが、金融機関の大きな責務だと思う」と指摘した。

 

 優秀賞には、野村證券、三井住友銀行、三井住友信託銀行の3機関が選ばれた。いずれもサステナブルファイナンスへの手応えのある取り組み実践で評価された。大賞とは僅差だった。

 

 グリーンボンド賞は、電気自動車用中間財の設備資金をグリーンボンドで調達し、かつ国際的にも権威のある英Climate Bonds Initiative(CBI)の認証を、国内の民間企業として初めて取得した明電舎と、600億円のボンドを低公害車普及促進のために発行したトヨタファイナンスの2社。

 

 地域金融賞には、地銀初のグリーンボンド発行に踏み切った群馬銀行、今回初めて設定したNPO賞は、「企業の温暖化対策ランキング」を展開してきたWWFジャパンが、それぞれ選ばれた。特別賞として、アジア太平洋地域で20年にわたり、マングローブ植林を展開してきた東京海上ホールディングスが選ばれた。

 

 受賞企業・機関の活動内容については、各社の担当者へのインタビューを今後、本サイトで順次掲載していく予定です。

 

                   (RIEF代表理事:藤井良広)