HOME |日本の2019年度温室効果ガス排出量12億1200万㌧(確報値)。前年度比2.9%減。7年連続減。90年度比はわずか5%減。このままでは「2050年ネットゼロ」不可能。環境省発表(RIEF) |

日本の2019年度温室効果ガス排出量12億1200万㌧(確報値)。前年度比2.9%減。7年連続減。90年度比はわずか5%減。このままでは「2050年ネットゼロ」不可能。環境省発表(RIEF)

2021-04-14 14:36:21

GHG001キャプチャ

 

 環境省は13日、2019年度の日本の温室効果ガス排出量が12億1200万㌧(確報値)だったと発表した。速報値より100万㌧減った。前年度比2.9%減、13年度比14.0%減と、7年連続での減少になったとしている。ただ、京都議定書の目標年度である1990年比では5%の削減にとどまる。29年間で5%削減のペースだと、2050年ネットゼロの達成は不可能だ。

 

 新型コロナウイルス感染拡大の影響は、2020年3月以降から目立つが、19年度実績にはほとんど影響が表れていないといえる。

 

 各排出源のエネルギー起源CO2排出量では、工場等の産業部門が全体の37.4%で最も多い。次いで、自動車等の運輸部門の20.0%、オフィスや商業、サービス等の業務部門18.8%、家庭部門15.5%、発電所等のエネルギー転換部門8.4%となっている。

 

 2013年度以降、連続して減少が続いている。特に、産業部門は90年度比でみると、約10ポイントのシェアダウンとなった。代わりにオフィス等の業務部門が6.5%増、家庭部門3.4%増、運輸部門0.5%増で、「工場からオフィスへ」への転換が進んでいるといえる。前年度比ではいずれの部門も減少している。

 

https://www.env.go.jp/press/files/jp/116092.pdf