HOME8.温暖化・気候変動 |国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)を前に、小惑星衝突で絶滅したとされる恐竜が国連に出席。人類に「自分たちで温暖化を引き起こし絶滅するのか?」と説教(RIEF) |

国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)を前に、小惑星衝突で絶滅したとされる恐竜が国連に出席。人類に「自分たちで温暖化を引き起こし絶滅するのか?」と説教(RIEF)

2021-10-30 00:03:12

 

  31日から始まる国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)を前に、米ニューヨークの国連本部での国連総会に、6600万年前に絶滅した恐竜の「代表」が出席した。「われわれは小惑星の衝突で絶滅した。人間たちは自分たち自身で絶滅するのか?あなた方の言い訳は何なのだ?あなた方自身が気候災害の責任者だ。気候変動をこのままにしていると、われわれと同じように絶滅するぞ。しっかりしろ」と演説した。

 

 実は、この恐竜、COP26に向けて国連開発計画(UNDP)が制作したキャンペーン映像の「主人公」なのだ。恐竜は小惑星が地球に衝突した際、太陽光を遮るほどの大量の硫黄やCO2が大気中に放出され、急激な温暖化の進行で環境が激変して絶滅したとの説が有力になっている。

 

 自然現象としての小惑星衝突による温暖化に対比して、現在高まっている温暖化は、人類が自ら招いた温暖化といえる。恐竜はその点を強く主張した。冒頭、各国や地域の代表が集まる会議場に現れた。まるで、映画『ジュラシック・パーク』のようだ。

 

演壇に立ち、気候変動で苦しむ世界の人々に目を向けるよう説得する
演壇に立ち、気候変動で苦しむ世界の人々に目を向けるよう説得する

 

 人々がおびえ困惑する中、恐竜は壇上に向かう。演壇を管理する担当者に対して、「大丈夫か?少し時間が必要か?(Are you OK?You need a minute?)」と声をかけた後、おもむろにマイクを掴んだ。そして恐竜は語り始めた。

 

  「皆さん、よく聞いてほしい。私は絶滅について、少しは知っているんだ。だから、話をさせてくれ。 これは明らかなことだと思うが、絶滅に向かうことは悪いことだ。あなた方人間は、自分たち自身を絶滅させるのか?それは、これまで私が聞いた話の中で、最も馬鹿げている」

 

「少なくとも、私たちの場合は小惑星の直撃を受けた(不可抗力だったんだ)。しかし、あなた方の場合の言い訳は何なのだ?あなた方自体が気候災害の責任を負っているのだ。各国政府は毎年、数千億㌦を化石燃料のために公的資金を費やしている。隕石を巨大化させるための助成金に年間数千億㌦の大金を費やすことを想像してみろ。それが、今あなた方がしていることだ」

 

「演説」は、草稿にもプロンプトにも頼らず、「自分の言葉」で伝えた
「演説」は、メモにもプロンプターにも頼らず、「自分の言葉」で伝えた

 

 「それらのお金で何が出来るか、考えをめぐらしてほしい。世界を見渡せば、貧困の中で暮らす人が多くいる。(隕石と同じような化石燃料にお金を出すより)彼らを助けることの方が理にかなっていると思わないか。それとも、このまま人類の絶滅にお金を払っていくのか?」

 

 「あなた方は今、経済を立て直し、パンデミックから立ち直る大きな機会を手にしようとしている。これは人類にとって、大きなチャンスだ。私の大胆なアイデアを披露しよう。絶滅を選ぶな。手遅れになる前に自らの種を救おう。あなた方は言い訳をやめ、変わり始める時が来たのだ。ご静聴ありがとう」

 

  恐竜による演説が終わると、会場の人々は次々と立ち上がってスタンディング・オベーションをした。動画は「it’s now or never(今やるか、やらないか)」のメッセージを流して終わる。

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