HOME |欧州議会本会議、欧州排出権取引制度(EU-ETS)の改正案否決。企業負担増への配慮盛り込んだ修正案に、気候政策後退に反発するグリーン勢力等が反対。環境委員会に差し戻し(RIEF) |
EUETS001キャプチャ

 

 欧州議会本会議は8日、欧州排出権取引制度(EU-ETS)の改正案を反対多数で否決した。同案は、ETSの対象に新たに道路交通と建物の導入のほか、カーボン国境調整メカニズム(CBAM)実施に向けた無償配分枠の段階的解消等の土台となるものだった。EU-ETSを気候政策の柱として強化する改革案だが、ロシアのウクライナ侵攻の影響で欧州経済全体に先行き不透明感が高まる中、追加的な負担を嫌う産業・企業の意向と、気候政策の後退を阻止する向きとの対立を解消できなかった。

 

 改正案は同議会の環境委員会に差し戻しとなり、同委員会で新たな妥協案を構築する交渉に入る。本会議での採決では、議会最大会派の欧州人民党(EPP)やRenew Europe等が賛成265票を投じたが、グリーン党や社会民主党等の反対……

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