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メガソーラー向け損保強化 日照不足補償、修復サービスも(各紙)

2012-08-25 23:36:13

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各紙の報道によると、大手損害保険各会社は、普及が進む大規模太陽光発電所(メガソーラー)事業者向けの保険商品の販売に力を入れ始めた。太陽光発電にとっての大敵である日照不足によって発電量が想定を下回った場合に生じる損失を補償する保険商品を販売することで、メガソーラー事業自体の安定を支えると同時に、保険会社にとっても新たな収益市場として育成したい考えだ。

 我が国でも今年7月に再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)が始まった。このため、多くの産業から大規模太陽光発電(メガソーラー)事業への参入が相次いでいる。しかし、太陽光発電は天候に大きく左右される欠点がある。このため、収益の安定を図るには、日照の低い採算割れの日をどれだけ少なくするかがポイントとなる。損保の太陽光向け保険商品は、こうした日照不足の際に、収益補てんを約束する点とともに、他のリスクについてもカバーする点が魅力だ。

 たとえば、三井住友海上火災保険が6月に発売した「メガソーラー総合補償プラン」は、日照不足による損失のほか、火災や落雷による太陽光パネルの破損など、メガソーラー事業が抱える多様なリスクに対応できるようにした。東京海上日動火災保険は、保険商品の契約者向けに、設備が火災などで損傷した際、災害復旧専門会社の支援が受けられるサービスを付帯した。修復のための復旧時間を短縮することで、収益の安定を図ることが可能になるという。

 また損保ジャパンは7月から、メガソーラー事業者向け火災保険の引き受け判断を、各地の営業部門でできるようにした。ネットワークを広げることで、事業者側のニーズに応じた迅速な対応が可能になる。損保各社のメガソーラー保険競争は、再生可能エネ市場の安定にもつながると期待される。