HOME |経済産業省が 北海道苫小牧市で CCS貯留実証実験施設の観測井戸を公開 (各紙) |

経済産業省が 北海道苫小牧市で CCS貯留実証実験施設の観測井戸を公開 (各紙)

2013-01-08 22:21:20

二酸化炭素の貯留状況を観測するための井戸の掘削現場=8日午後、北海道苫小牧市
二酸化炭素の貯留状況を観測するための井戸の掘削現場=8日午後、北海道苫小牧市
二酸化炭素の貯留状況を観測するための井戸の掘削現場=8日午後、北海道苫小牧市


経済産業省は8日、発電所や工場から出る二酸化炭素(CO2)を回収し、地中に封じ込めるCCS技術の北海道苫小牧市での実証試験施設を公開した。この日公開されたのは、CO2の貯留状況を観測するための井戸の掘削作業で、高さ30メートルのやぐらの下には、最終的には深さ約1200メートルに達する井戸が掘られている。

CCS事業は石炭火力等で発生するCO2をプロセスの中で回収・貯留し、地下や海底深くに埋めることで温暖化の進行を抑える技術。米国を中心に開発されている。従来の火力発電所のままでCO2排出量を減らすことができる点が特徴だ。経済産業省の事業はCCSの技術的な妥当性等を調査するために民間調査会社に委託して実施している。

実証実験施設は7日から実際の掘削作業を開始した。回収したCO2を地下に送り込むための井戸を含めて、2014年度までに新たに4本の井戸を掘る予定。井戸が完成すると、16年度からは、苫小牧市と室蘭市に立地する製油所から出るCO2を回収して貯留する作業に入る計画だ。