HOME10.電力・エネルギー |経産省、再生エネ買い取り価格、早くも引き下げへ(各紙) 21日に算定委再開  政策誘導姿勢に揺らぎ |

経産省、再生エネ買い取り価格、早くも引き下げへ(各紙) 21日に算定委再開  政策誘導姿勢に揺らぎ

2013-01-18 20:57:39

reutersgernansolar
reutersgernansolar経済産業省は昨年7月から実施しsている再生可能エネルギーの全量固定価格買い取り制度(FIT)の2013年度の価格を引き下げる方向だ、同制度の運営を担当している「調達価格等算定委員会」(植田和弘委員長=京都大学大学院教授)を21日に開いて、議論する。制度スタートの今年度価格は、太陽光発電の場合、1キロワット時当たり42円と、欧米に比べて高めで設定されたことから、メガソーラー事業などに多くの新規参入を招いた。一方で、買い取り価格が「高すぎる」との指摘もあるため、引き下げる方向で調整するという。

制度発足の二年目に、早くも価格引き下げを導入するということは、初期設定が問題だったという議論を起こすとともに、経産省の政策誘導の基本姿勢への信頼性を揺るがすとの見方もある。さらに、参入各社の事業計画がスタートしていることから、大幅な引き下げは困難との指摘もある。今年度はまだ価格を決めていない洋上風力発電を今後どのように制度の中で位置づけるか、さらに地域特性に応じた再生エネ活用策などについても検討する。

委員会は、3月上旬までに具体的な価格と期間を提示する方針だ。FIT制度は、太陽光や風力などの再生エネルギーで発電した電気を、電力会社が固定価格で全量買い取る仕組み。電力会社は、買い取り価格のコスト増分を、消費者の電気料金に上乗せすることで、最終的には消費者や企業が負担する仕組みだ。12年度の価格と期間は算定委が12年3月から議論し、同年4月に取りまとめた。13年度の価格と期間は7―12月の実績を参考に決める。