HOME8.温暖化・気候変動 |太陽光発電の買い取り価格 来年度は「37~38 円」に引き下げ(各紙) 風力、地熱は据え置き方針 |

太陽光発電の買い取り価格 来年度は「37~38 円」に引き下げ(各紙) 風力、地熱は据え置き方針

2013-01-22 08:28:11

solar_scene_img3
今年度中に設置したら買い取り価格は42円だよ!
今年度中に設置したら買い取り価格は42円だよ!


茂木敏充経済産業相は21日、2012年度に1キロワット時42円で買い上げている太陽光発電の電力価格について、13年度には「30円台後半に引き下げる」方針を明らかにした。経産省が同日開いた調達価格等算定委員会(委員長・植田正弘京大教授)でも、太陽光発電関連設備の値下げを反映して、買い取り価格を小幅に引き下げる一方、風力や地熱発電の買い取り価格は据え置く方針で、大筋一致した。


 太陽光発電の買い取り価格は制度発足1年で見直されることになる。昨年7月にスタートした再生可能エネルギー法に基づく再生可能エネルギー発電の固定価格買い取り制度(FIT)の買い取り価格は、毎年、政府が妥当な価格を決める仕組みだが、買い取り価格は最終的に消費者が支払う電力価格に上乗せされるため、消費者電力価格の動向と、事業への参入業者へのインセンティブとのバランスが課題となる。




 茂木経産相は同日、日本記者クラブで行った講演の中で、「再生可能エネルギー発電の実態調査をすると、太陽光の発電設備の価格は相当下がっている」と指摘。こうした太陽光パネルなどの値下げ分をカウントすると、13年度の買い取り価格を引き下げても、事業者に対して十分な参入インセンティブを確保できるとの判断を示した形だ。




 経産省が同時の委員会に提出したデータによると、住宅用の太陽光発電設備の設置費用は、12年度は46.6万円を想定していたが、直近の市場相場(12年10~12月)では1キロワットあたり42.7万円へと4円ほど下がっている。パネル価格の下落などが反映している。一方、風力、地熱については、設置費用の下落はほとんど起きていない。