|HOME
|8.温暖化・気候変動
|クリーンエネルギーの開発ペース、温暖化抑制には遅すぎる=IEA(Reuters) |
クリーンエネルギーの開発ペース、温暖化抑制には遅すぎる=IEA(Reuters)
2013-04-17 18:32:30
[ロンドン 17日 ロイター] 国際エネルギー機関(IEA)は、地球温暖化に歯止めをかけるには低炭素エネルギー開発のペースが遅すぎるとの見解を示した。
気象学者らは、発電手段の大半を依然石炭が占め、各国政府がクリーンエネルギー投資の拡大を実現できていない現状では、今世紀中の気温上昇を摂氏2度以内に抑制する目標の達成は遠のきつつあると指摘している。
IEAのファン・デル・フーフェン事務局長は、IEAのクリーンエネルギー開発リポートを発表した際「世界のエネルギーシステムをクリーン化する動きは停滞している。世界の指導者が多くの協議を行い、過去10年間に再生可能エネルギーのブームが起きているにもかかわらず、今日生産されているエネルギーの平均的な単位は、基本的に20年前と同様にクリーンでないものとなっている」と述べた。
ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが今週発表したリポートによると、今年第1・四半期の世界のクリーンエネルギー投資は、緊縮財政下の免税措置縮小により、過去4年間で最も少なかった。
IEAによると、2000─2010年の石炭火力発電の増加率は45%だったのに対し、非化石燃料による発電増加率は25%にとどまった。
米国では、シェールガス技術の革命で、石炭から、よりクリーンな天然ガスへのエネルギーシフトが見られたが、欧州などでは、エネルギーに占めるガスの比率が減少し、代わりに石炭の比率が上昇している。
IEAは「(炭素排出)の価格とそれに伴う政策が是正されない限り、費用対効果の高い形でのクリーンエネルギー移行は実現しない」と述べている。
http://jp.reuters.com/article/jpnewEnv/idJPTYE93G05520130417