中国の大気汚染が米国本土に到達、安価製品への需要も一因 米中研究(Reuters) サプライチェーンの汚染負担だ。日本企業も関与していそう
2014-01-22 18:23:38
[北京 21日 ロイター] -米中のチームによる新たな研究で、中国で発生する大気汚染が、太平洋を渡って米国本土に到達していることが明らかになった。同チームは大気汚染の一因について、安価な中国製品に対する米国の需要によるものだと指摘している。
米科学アカデミー紀要に発表された研究論文によると、米西部では、中国での化石燃料の燃焼による硫酸汚染が確認された。またロサンゼルスなどの都市では、中国の輸出向け製品工場で排出される窒素酸化物や一酸化炭素により、スモッグが発生したという。
研究を行った米カリフォルニア大学アーバイン校のスティーブ・デービス氏は、「われわれは製造業や大気汚染の大半を(外国に)委託しているが、その一部は太平洋を横断して戻ってきている」と指摘。
同チームは「国境を越えた大気汚染を削減するには、他国の消費活動をサポートするために一国で放出される汚染に対し、誰が責任を負うべきかを考える必要がある」とした。
論文は、2006年に中国で発生した大気汚染物質のうち、17─36%は輸出用製品の製造に関連したものだとしている。米環境研究団体、ワールドウォッチ研究所によると、中国で発生する温室効果ガスの3分の1は、輸出用産業から放出されている。
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTYEA0L04620140122