三菱商事、インドネシア最大の地熱発電に出資 (各紙) 住友商事のスマトラ島での開発に続く
2012-10-17 11:09:43

各紙の報道によると、三菱商事はインドネシアで大規模地熱発電所の運営に参画する。同国最大の地熱発電所を持つ独立系電力会社に2億ドル強(約160億円)を出資。既存の発電所を拡張しながら新たな電源開発も進め、2020年までに計70万キロワット強の発電容量を目指す。豊富な地熱資源を持つインドネシアで発電の開発・運営ノウハウを蓄積し、日本などでの事業展開に生かす。
木材・石油化学大手バリトーパシフィックのオーナーが所有する地熱発電会社スターエナジーの株式20%を2億ドル強で取得する。同社は00年に稼働を始めたインドネシア最大のワヤン・ウィンドゥ地熱発電所(ジャワ島)を運営。現在23万キロワットの発電容量を17年までに42万キロワットに拡張する。原発1基の発電量のほぼ半分に相当する見込み。拡張費用は約5億ドルでスター社の自己資金や借り入れで賄う。
発電した電力はインドネシア電力公社に30年間にわたり全量を売電する長期契約を締結済み。
スター社はハルマヘラ島内で2つの地熱発電所の新規開発も計画中。実現には当局の認可や売電契約の締結など手続きが必要になるが、2カ所で合計30万キロワット程度の発電容量を予定している。総事業費は8億ドル程度を見込んでおり、20年までの運転開始を目指す。
三菱商事は世界各国でガス火力、太陽光、風力などの発電事業を展開しており、現在の持ち分発電容量は430万キロワット。15年度までに600万キロワットに引き上げ、そのうち2割程度を再生可能エネルギーで賄う方針。世界最大級の地熱資源を持つインドネシアで地熱発電の運営ノウハウを高め、日本などで活用する考え。日本は2347万キロワット分と世界3位の地熱資源を誇るが、発電設備容量は約53万キロワットにとどまり、成長余地は大きい。
東京電力福島第1原子力発電所の事故後、日本では太陽光や風力発電のように天候に左右されず、発電量が安定した地熱発電への期待が高まっている。東芝や三菱重工業、富士電機は地熱発電システムの世界市場で約7割のシェアを握る3強。国内で地熱発電が広がれば、部品メーカーなどへの波及効果も見込める。
環境省は8月、地熱発電の設備容量を30年に388万キロワットまで増やす戦略を打ち出すなど環境整備を進めている。だが、開発が有望視される地域の多くでは、温泉の湯量への悪影響を懸念する温泉事業者の反対なども根強い。開発企業は地元の企業や住民の懸念にきめ細かく対応しながら、地域の活性化につながる事例を着実に積み重ねていくことが重要になる。

































Research Institute for Environmental Finance