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クロマグロの養殖規制強化 農相指示で資源管理徹底 (各紙)

2012-10-26 12:42:48

maguro
各紙の報道によると、郡司彰農相は25日、クロマグロの養殖をめぐる規制を強化する方針を固めた。これまでは水産庁が都道府県知事に対して養殖の新規の漁場開設などを制限するよう要請してきたが、これを漁業法に基づく「大臣指示」に格上げ。強制力を持たせて、地域ごとに対応にばらつきが出ないようにする。近く発動する見通し。


 沖合でのクロマグロの漁獲は海域ごとに国際的な規制があるが、養殖については規制がない。このため未成魚を養殖場に持ち込むケースが急増しており、2011年は前年比4割増の9千トンと国内消費量のほぼ4分の1に達した。養殖は産卵する成魚になる前の段階で出荷するため、水産庁は長期的に資源量の減少につながるとみている。




 同庁は今年6月、クロマグロの資源管理を強化するために、養殖の規模を現状の範囲内にとどめるよう長官名で各知事に要請。来年9月の漁業権の免許更新時に、養殖用に新たな漁場を設けたり、いけすの規模を広げたりする申請を受け付けないようにすることで未成魚の乱獲を防ごうとした。




 ただ、この要請に対して養殖を地域振興につなげたい一部の県は「根拠が不明確」などとして激しく反発。地域ごとに対応にばらつきが出て不公平感が強まる懸念が出ていた。このため、要請ではなく、農相が漁業法の規定に基づいて指示を出す必要があると判断したもようだ。強制力を持たせることで、資源保護の徹底につなげる。指示に従わない場合は地方自治法に基づき、是正を要求するなどの措置を取る。




 水産庁が資源管理を強めている背景には、クロマグロの最大の消費国である日本に対する国際的な厳しい視線がある。絶滅のおそれのある野生動植物の国際取引を制限するワシントン条約による規制はひとまず回避できたものの、資源量が回復しなければ、漁獲量の一段の削減を迫られる可能性が高い。




 水産庁は自主的に厳しい規制を設けることで、資源保護を重視している姿勢を打ち出し、安定的にクロマグロを供給できる体制づくりにつなげたい考えだ。