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米カリフォルニア州、新CO2対策を導入(National Geographic) 連邦ベースのC&Tの先駆けに
2012-11-28 13:21:25
2012年に温室効果ガス排出権取引制度「キャップアンドトレード」が施行されたアメリカ、カリフォルニア州で11月14日、排出枠のオンライン・オークションが非公募で初開催された。同州のエネルギー関連企業や大手メーカーが、総量6200万トンめぐって入札。各企業はオークションで獲得した排出枠と、州政府から無料で割り当てられた排出枠をベースに、2013年1月から始まる取引市場で過不足分を売買することになる。当局者は、今後8年間で二酸化炭素(CO2)排出量の2割減を見込んでいる。

2012年11月14日、カリフォルニア州で、温室効果ガスのキャップアンドトレード(排出権取引)制度導入に向けた第1回のオークションが開催された。同州ロデオ(Rodeo)の製油所(資料写真)など、二酸化炭素排出量の多い企業が規制の対象となる。
◆環境対策の先駆者
カリフォルニア州には、アメリカの環境対策を引っ張ってきた実績がある。連邦議会で自動車排ガス規制が成立したのは1970年だが、カリフォルニア州はその4年前に国内初の排ガス規制を採択している。1973年のオイルショック後も、カリフォルニア州が先陣を切って対策に乗り出す。当時のロナルド・レーガン州知事の下、1974年には電化製品のエネルギー効率基準を定めた法案を成立させた。
カリフォルニアのこうした先駆的動きは、大きな市場が支えている。当時、アメリカ最大の市場を逃すことを恐れた自動車や家電メーカーは、規制強化に従って車や冷蔵庫の設計を一新せざるを得なかった。不況にあえぐ現在でも、同州の経済規模は1兆9600億ドル(約160兆円)と非常に大きい。
新たに導入されたキャップアンドトレード制度で変わるのは、製品の設計ではなくビジネスのあり方だ。これに対し、カリフォルニア州商工会議所はオークション前日に訴訟を提起、「実質700億ドル(約5.7兆円)の増税」と非難している。
訴訟などで停滞する可能性もあるが、このプログラムの本来の目的は、CO2削減という難題に取り組む企業が、ビジネス・フレンドリーで柔軟性の高いシステムを構築して負担を軽減することにある。発電所や企業に厳格な規制や炭素税を課す代わりに、取引可能な「排出枠」を配分、または販売する。排出枠の所有者は枠1つあたり1トンのCO2を排出できるが、枠の割当量は企業に環境対応を促す意味で徐々に減らされるという。このため、枠の価値は次第に高まっていく。早期に排出量を削減できた企業は、難航している企業に排出枠を売却して利益を得られる仕組みだ。
◆企業が流出する?
カリフォルニアの新制度は、年間2万5000トン以上のCO2を排出する事業者が対象。エネルギー関連だけでなく、ガラスやセメントのメーカー、果物や野菜の缶詰工場、大規模なビール、ワインの醸造所も含まれる。
事業コストが高くなり、企業の州外流出を危惧する声もあるが、当局は負担を軽減する措置も講じている。排出枠の初期割り当ての9割は無料であり、オークションにかけられたのは1割にすぎない。2020年には、5割がオークションになるという。段階的な導入のため、CO2排出に要するコストは急激には上昇せず、数年間は低い水準で推移するという。
「規制強化で流出企業が増える可能性は指摘されている」と、カリフォルニア大学バークレー校の再生可能・適正エネルギー研究所所長ダニエル・カメン(Daniel Kammen)氏は語る。「しかし、カリフォルニアで商品を売りたいなら逃げ出さない方が良い。排出制限はあらゆる業種が対象となるので、背中を見せた企業はイメージダウンにつながりかねない」。
つまり規制逃れの企業は、カリフォルニア州3800万の消費者から相手にされなくなることになる。プログラムを監督するカリフォルニア大気資源局(CARB)は、制度が揺らぐほどの産業空洞化は起きないと分析している。
Photograph by Rich Pedroncelli, AP Images
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20121126001&expand#title

◆環境対策の先駆者
カリフォルニア州には、アメリカの環境対策を引っ張ってきた実績がある。連邦議会で自動車排ガス規制が成立したのは1970年だが、カリフォルニア州はその4年前に国内初の排ガス規制を採択している。1973年のオイルショック後も、カリフォルニア州が先陣を切って対策に乗り出す。当時のロナルド・レーガン州知事の下、1974年には電化製品のエネルギー効率基準を定めた法案を成立させた。
カリフォルニアのこうした先駆的動きは、大きな市場が支えている。当時、アメリカ最大の市場を逃すことを恐れた自動車や家電メーカーは、規制強化に従って車や冷蔵庫の設計を一新せざるを得なかった。不況にあえぐ現在でも、同州の経済規模は1兆9600億ドル(約160兆円)と非常に大きい。
新たに導入されたキャップアンドトレード制度で変わるのは、製品の設計ではなくビジネスのあり方だ。これに対し、カリフォルニア州商工会議所はオークション前日に訴訟を提起、「実質700億ドル(約5.7兆円)の増税」と非難している。
訴訟などで停滞する可能性もあるが、このプログラムの本来の目的は、CO2削減という難題に取り組む企業が、ビジネス・フレンドリーで柔軟性の高いシステムを構築して負担を軽減することにある。発電所や企業に厳格な規制や炭素税を課す代わりに、取引可能な「排出枠」を配分、または販売する。排出枠の所有者は枠1つあたり1トンのCO2を排出できるが、枠の割当量は企業に環境対応を促す意味で徐々に減らされるという。このため、枠の価値は次第に高まっていく。早期に排出量を削減できた企業は、難航している企業に排出枠を売却して利益を得られる仕組みだ。
◆企業が流出する?
カリフォルニアの新制度は、年間2万5000トン以上のCO2を排出する事業者が対象。エネルギー関連だけでなく、ガラスやセメントのメーカー、果物や野菜の缶詰工場、大規模なビール、ワインの醸造所も含まれる。
事業コストが高くなり、企業の州外流出を危惧する声もあるが、当局は負担を軽減する措置も講じている。排出枠の初期割り当ての9割は無料であり、オークションにかけられたのは1割にすぎない。2020年には、5割がオークションになるという。段階的な導入のため、CO2排出に要するコストは急激には上昇せず、数年間は低い水準で推移するという。
「規制強化で流出企業が増える可能性は指摘されている」と、カリフォルニア大学バークレー校の再生可能・適正エネルギー研究所所長ダニエル・カメン(Daniel Kammen)氏は語る。「しかし、カリフォルニアで商品を売りたいなら逃げ出さない方が良い。排出制限はあらゆる業種が対象となるので、背中を見せた企業はイメージダウンにつながりかねない」。
つまり規制逃れの企業は、カリフォルニア州3800万の消費者から相手にされなくなることになる。プログラムを監督するカリフォルニア大気資源局(CARB)は、制度が揺らぐほどの産業空洞化は起きないと分析している。
Photograph by Rich Pedroncelli, AP Images
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20121126001&expand#title

































Research Institute for Environmental Finance