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六ケ所村で断層調査 規制委方針(東京) 下北半島全体に活断層の可能性

2012-12-19 12:53:37

六ヶ所村の再処理施設、コストが膨大にかさんでいるだけでなく、リスクも膨大に積み重なっている
六ヶ所村の再処理施設、コストが膨大にかさんでいるだけでなく、リスクも膨大に積み重なっている


原発や核燃料サイクル施設が集中する青森県・下北半島全体が、地質的に原子力施設を設置するには危険との見方が専門家の間で広がっている。このため、原子力規制委員会は六ケ所村の核燃施設でも断層調査に乗り出す方針を固めた。危険と判断されれば、全国の原発から出る使用済み核燃料の行き場がなくなり、日本の原子力政策は根幹から修正を迫られる。 


 断層活動を研究してきた専門家は、下北半島東側沖合にある「大陸棚外縁断層」を活断層とする学説を注視。全長百キロあり、下北半島を西側に押しながら、潜り込むような動きをしているという。半島沿岸には十二万五千年前以降にできた新しい地形(段丘)があちこちで見られ、これらは断層活動に伴って隆起した証拠とされる。




 規制委が実施した現地調査で、東北電力東通(ひがしどおり)原発(青森県東通村)内に活断層がある可能性が高まっている。これらの断層も、大陸棚外縁断層の及ぼす力で形成され、今後も動く恐れがあるという。




 東京大学の池田安隆准教授(地形学)は、音波探査の研究結果を基に「この断層は西側に向かって傾きながら深さ十五キロほどまで延びており、下北半島を横断している」と指摘。地下深くにある活断層の上に、原子力施設が位置する危険性に警鐘を鳴らす。




 東洋大学の渡辺満久教授(変動地形学)は、六ケ所村の核燃料施設近くに見られる段丘や海側に向かって下がる地形も、大陸棚外縁断層の活動によると主張。さらに、大陸棚外縁断層から分岐した断層が施設の直下を通っているとし「大陸棚外縁断層が動いたとき、一緒に動く危険性が高い」と警告する。




 池田氏は、大陸棚外縁断層が動けば、沿岸部ではマグニチュード(M)8級の地震が起きると予測する。核燃施設を運営する日本原燃は大陸棚外縁断層が活動する可能性を否定。M8級の地震も考慮して耐震性を確保しているとするが、震源はずっと遠い沖合を想定しており、大陸棚外縁断層が動けば、より大きな揺れに襲われる恐れがある。




 規制委の田中俊一委員長は、下北半島全体で断層の影響を調べる必要性を記者会見などで認めている。




 六ケ所村の核燃料サイクル施設 使用済み核燃料を溶かし、再利用するプルトニウムを取り出す再処理工場(未完成)と、そこで出た高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)を数十年間保管する貯蔵管理センター、取り出したプルトニウムを混合酸化物(MOX)燃料に加工する工場(未完成)などからなる。既に貯蔵管理センターには約1400体のガラス固化体が保管されている。




 巨額の資金投入にもかかわらず、再利用の輪(サイクル)が完成するめどは立っていない。

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012121902000122.html