皇后さま、水俣の約束 胎児性患者と“お忍び”で面会(中日) 水俣の語り部との約束果たす
2013-10-31 00:40:06
熊本県を訪問していた天皇、皇后両陛下が帰京の途に就かれた熊本空港1階ロビー。車いすに座り、皇后さまの到着を心待ちにしている女性がいた。
水俣病患者の世界を描いた「苦海浄土」の著者、石牟礼道子さん(86)=熊本市。天皇陛下とともにロビーに入ってきた皇后さまは、立ち上がった石牟礼さんに気づくと、歩みを止めて手を振りながらほほえんだ。
全国豊かな海づくり大会出席のため、両陛下は26〜28日、熊本県を訪問。稚魚放流行事が行われる水俣病の発生地、水俣市を初めて訪れた。ヒラメなどの稚魚を水俣湾に放流する直前、その姿は近くの熊本県環境センターの一室にあった。
胎児性水俣病患者の就労、交流施設「ほっとはうす」に通う2人を招き、約10分間、励ましの言葉を掛けていた。両陛下の強い希望で実現したという。予定は事前に公にされず、訪問直前に決まった、いわゆる“お忍び”での面会だった。
きっかけは約3カ月前にさかのぼる。水俣病の現地調査に携わり、2006年に死去した社会学者の鶴見和子さんをしのぶ会が7月31日、皇后さまも出席して東京都内のホテルで開かれた。

皇后陛下
テーブルの皇后さまの隣には、持病のパーキンソン病を押して熊本市から駆け付けた石牟礼さん。病の影響で手が震える石牟礼さんに、皇后さまは「これ、おいしいわよ」と料理を取り分けたという。
「水俣も大変ですねぇ」。声を掛けた皇后さまに、石牟礼さんが「胎児性患者の人たちの胸の内をぜひ聞いてあげてください」と訴えると、「今度、水俣に行きますよ」と答えたという。
「もしお出(い)でになったら、ぜひとも胎児性患者の人たちに会ってくださいませんでしょうか。生まれて以来、一言もものが言えなかった人たちを察してくださいませ」。熊本訪問が近づいた今月初め、石牟礼さんは皇后さまに手紙をしたため、面会を再びお願いした。
希望がかなったことを知った石牟礼さんは「知性と愛情にあふれた方。あらためて尊敬します」と感激した様子で話したが、「私が申し上げなくても、皇后さまは必ず会ってくださったはず」と言い切った。
空港での両陛下の動線は厳密に決まっており、皇后さまはやや離れた場所の石牟礼さんに直接、声を掛けることなく2階の控室に向かった。しかし、程なく引き返してきた侍従が皇后さまからのメッセージを伝えた。「くれぐれもお体を大事になさってください」

石牟礼道子さん
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20131029152846902?fb_action_ids=432963116815211&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action_object_map=%7B%22432963116815211%22%3A486745288091369%7D&action_type_map=%7B%22432963116815211%22%3A%22og.recommends%22%7D&action_ref_map=%5B%5D
水俣病患者の世界を描いた「苦海浄土」の著者、石牟礼道子さん(86)=熊本市。天皇陛下とともにロビーに入ってきた皇后さまは、立ち上がった石牟礼さんに気づくと、歩みを止めて手を振りながらほほえんだ。
全国豊かな海づくり大会出席のため、両陛下は26〜28日、熊本県を訪問。稚魚放流行事が行われる水俣病の発生地、水俣市を初めて訪れた。ヒラメなどの稚魚を水俣湾に放流する直前、その姿は近くの熊本県環境センターの一室にあった。
胎児性水俣病患者の就労、交流施設「ほっとはうす」に通う2人を招き、約10分間、励ましの言葉を掛けていた。両陛下の強い希望で実現したという。予定は事前に公にされず、訪問直前に決まった、いわゆる“お忍び”での面会だった。
きっかけは約3カ月前にさかのぼる。水俣病の現地調査に携わり、2006年に死去した社会学者の鶴見和子さんをしのぶ会が7月31日、皇后さまも出席して東京都内のホテルで開かれた。

テーブルの皇后さまの隣には、持病のパーキンソン病を押して熊本市から駆け付けた石牟礼さん。病の影響で手が震える石牟礼さんに、皇后さまは「これ、おいしいわよ」と料理を取り分けたという。
「水俣も大変ですねぇ」。声を掛けた皇后さまに、石牟礼さんが「胎児性患者の人たちの胸の内をぜひ聞いてあげてください」と訴えると、「今度、水俣に行きますよ」と答えたという。
「もしお出(い)でになったら、ぜひとも胎児性患者の人たちに会ってくださいませんでしょうか。生まれて以来、一言もものが言えなかった人たちを察してくださいませ」。熊本訪問が近づいた今月初め、石牟礼さんは皇后さまに手紙をしたため、面会を再びお願いした。
希望がかなったことを知った石牟礼さんは「知性と愛情にあふれた方。あらためて尊敬します」と感激した様子で話したが、「私が申し上げなくても、皇后さまは必ず会ってくださったはず」と言い切った。
空港での両陛下の動線は厳密に決まっており、皇后さまはやや離れた場所の石牟礼さんに直接、声を掛けることなく2階の控室に向かった。しかし、程なく引き返してきた侍従が皇后さまからのメッセージを伝えた。「くれぐれもお体を大事になさってください」

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20131029152846902?fb_action_ids=432963116815211&fb_action_types=og.recommends&fb_source=other_multiline&action_object_map=%7B%22432963116815211%22%3A486745288091369%7D&action_type_map=%7B%22432963116815211%22%3A%22og.recommends%22%7D&action_ref_map=%5B%5D

































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