アスベストでの中皮腫による死者、昨年1400人、過去最高 増加幅も最悪(毎日) 労災以外の環境汚染による被害増加
2013-11-03 21:57:33
アスベスト(石綿)関連がんの中皮腫で亡くなった人は、2012年に過去最多の1400人に上ったことが厚生労働省の人口動態統計で分かった。最悪だった前年に比べて142人増え、これまでで最大の増加幅だった。中皮腫は20〜60年の潜伏期を経て発症するため、過去の石綿汚染の健康被害が本格的に顕在化しているとみられる。
中皮腫の年間死者数は、統計が始まった1995年が500人だった。ほぼ毎年増え続け、2006年に1050人と初めて1000人を超えた。09年1156人、10年1209人、11年1258人と推移し、昨年は1400人に達した。
前年からの増加幅も最大の142人を記録した。これまでは、大手機械メーカー「クボタ」の旧神崎工場周辺の石綿被害が明るみに出た翌年の06年の前年比139人が最多だった。
都道府県別では兵庫県が134人で最も多かった。大阪府131人、神奈川県129人、東京都101人、埼玉県89人が続いた。
石綿による健康被害を調査している村山武彦・東京工業大教授(リスク管理論)が分析したところ、前年からの増加幅が大きいのは、埼玉29人、神奈川25人、兵庫17人、宮城16人、愛知14人などだった。宮城県では死亡者数が前年の23人から39人と約1.7倍に増えた。特に、男性は18人から36人と2倍になった。
村山教授によると、東日本大震災の発生で、倒壊した建物の建材として使われていた石綿への関心が高まり、患者が掘り起こされた可能性もあるという。
仕事の影響が考えにくい女性の死者数が都市部で目立ったのも特徴だ。東京都区部が前年の14人から24人、福岡県で10人から19人、埼玉県も8人から16人に急増した。
村山教授は「年間死者数が大幅に増えたのは、石綿被害の影響の顕在化の結果とも言える。女性の死者の増加は、工場など職場以外の一般環境の石綿汚染と関連があるかもしれない」と指摘している。
耐火性に優れた石綿は1960年代以降の高度経済成長期に大量輸入され、建物の鉄骨、天井などに多用された。国内では昨年3月、石綿製品の製造、売買が全面禁止された。
石綿を吸い込んだことが主な原因とされる中皮腫は、肺を包む胸膜、内臓を覆う腹膜などの中皮細胞で発生するがん。潜伏期間は20〜60年で早期発見が難しい。【大島秀利】
http://mainichi.jp/select/news/20131103k0000e040139000c.html

































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