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米ダコタ・アクセス・パイプライン(DAPL)計画。デモの逮捕者46人に 拠点のキャンプから完全に排除(HuffPost)

2017-02-27 13:10:10

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 アメリカ・ノースダコタ州の治安当局は2月23日、アメリカ先住民スタンディングロック・スー族の居留地で、石油パイプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」建設に抗議するデモ参加者の逮捕者が46人になったと、ハフィントンポストUS版に語った。

 

 治安当局は、22日までのキャンプ地退去期限に違反した抗議デモ参加者の拘束を進め、23日午後2時、キャンプに留まっていた参加者を完全に排除したと発表した。

 

 ダコタ・アクセス・パイプラインは、「エナジー・トランスファー・パートナーズ」がノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロメートル)のパイプラインを建設するプロジェクト。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族とその支援者たちが、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し、「水の保護者」として抗議デモを続けていた。陸軍省は2016年12月4日、ミズーリ川をせき止めたダム湖「オアへ湖」の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、建設は中断されていた。

 

 スタンディングロック・スー族はこの計画に一貫して反対しており、部族が生活する居留地の水資源に打撃を与え、神聖な土地を脅かし、連邦文化財保護法とスタンディングロック・スー族ら先住民の居留地を侵害しないと約束した1851年のフォート・ララミー条約に違反しており、連邦当局はパイプラインが環境に及ぼすリスクを適切に調査していないと主張している。

 

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 しかしトランプ大統領は1月24日、ダコタ・アクセス・パイプラインの工事を進め、カナダのアルバータ州からネブラスカ州までの1179マイル(約1897 キロメートル)をつなぐパイプライン「キーストーンXL」建設を手がける「トランスカナダ」に、オバマ前大統領が2015年に却下した建設計画の再申請をするように促す大統領令を出した。トランプ氏は建設再開で何千人もの雇用が生まれると述べた。

 

 大統領令を受けてアメリカ陸軍省は7日、環境に及ぼす影響調査が完了するまで建設許可を与えないとしていた方針を覆し、環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。エナジー・トランスファー・パートナーズは9日からパイプラインの最終区間の建設を開始した。

 

 ワシントン連邦地裁のジェームス・ボアズバーグ判事はエナジー・トランスファー・パートナーズ社に対し、ノースダコタ州の貯水湖の地下にパイプラインを通す工事再開を認めた。一方アメリカ先住民のスタンディングロック・スー族とシャイアンリバー・スー族は戦略を変更し、陸軍工兵部隊とエナジー・トランスファー・パートナーズに対する法廷闘争へと移行し、訴訟が現在も複数進行している。次の公聴会は2月27日に開催予定だ。機動隊がオセチ・セコウィン・キャンプに張られた仮設テントの中を捜索する。

 

 およそ50名の「水の保護者」たちが「オセチ・サコウィン・キャンプ」に留まっていた中、退去命令に応じない活動家を逮捕しようと機動隊が突入した。当局はプラスチック製の手錠で抗議デモ参加者の身柄を拘束したとみられ、逮捕者を作業トラックに乗せ、オセチ・セコウィン・キャンプの丘を越えていった。

 

 スタンディングロック・スー族居留地と、係争中のパイプライン最終工事区間付近の国有地にあるキャンプには、ブルドーザーと装甲車も投入された。

 

 抗議デモ参加者の中には寒さで氷の張ったキャノンボール川を徒歩で渡ってオセチ・サコウィン・キャンプを離れ、近隣の「ローズバド・キャンプ」に向かった人もいた。ここにはスタンディングロック・スー族とその支援者も集結している。

 

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 シャイアンリバー・スー族のラモナ・スリー・レッグズさん(24)はハフィントンポストUS版に対して、彼女と仲間の1人はキャンプ地から自分たちの荷物を持ち出すつもりだったが、機動隊とのトラブルを避けるため断念したと語った。「機動隊が来たとき、荷物を持ち出そうとしたんです」と、レッグズさんは語った。「全部あきらめざるを得ませんでした」

 

 モートン郡保安官事務所によると、昨年の夏以来逮捕された抗議者の累計は700人以上に上るという。

 

 ノースダコタ州ダグ・バーガム知事(共和党)と陸軍工兵部隊司令部より、22日午後2時までにキャンプ地を明け渡すよう命令が出されていた。キャンプの瓦礫や人の糞尿が残ることによって、雪が溶ける際に近隣の川が汚染される可能性があるという。

 

 ロイター通信によると、建設会社「エナジー・トランスファー・パートナーズ」は23日、パイプライン建設は99%完了していると語った。ABCニュースによると、裁判所に提出された書類では、3月6日からパイプラインでの石油移送を開始すると書かれている。

 

 エナジー・トランスファー・パートナーズ社のケルシー・ウォレンCEOは23日、投資家との電話会合で、抗議活動への対応について、自らに「ミス」があったと語った。ロイター通信によると、ウォレンCEOは「私のミスだった。SNSの威力を甘く見ていた。人々が嘘を平気で拡散するなんて思ってもみなかったが、実際にはデマが拡散してしまった」と語った。

 

http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/23/dapl_n_14976018.html