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西日本の豪雨被害で破損・水没した太陽光パネルの回収・処理活動始まる。トリノ・ソーラーは自社で受付。太陽光発電協会もリサイクル業者紹介へ(各紙)

2018-07-22 00:29:26

豪雨で崩壊した太陽光パネル(兵庫県姫路市)

 

 世界最大規模の太陽光発電プロバイダーであるトリナ・ソーラーの日本法人、トリナ・ソーラー・ジャパン(東京)は、西日本豪雨で被害を受けた同社製太陽光パネルの廃棄・リサイクル処分の受け付けを始めた。太陽光発電協会(JPEA)でも廃棄パネルを適切処理できるリサイクル業者の一覧を作成、ホームページで閲覧できるようにした。

 

 中国・四国地方は日射条件がいいこともあって、各地に太陽光発電施設が開発されている。それが今回の西日本豪雨の影響により、施設が破損したり、丸ごと水没するなどの被害が出ている。兵庫県姫路市林田町下伊勢では傾斜地の太陽光発電施設が約3600㎡にわたって崩れ、周辺に影響を与えている(上の写真)。

 

 同発電所は、全国で自然エネルギー発電事業を展開する「グッドフェローズ」(東京都品川区)が2015年に整備した施設。姫路市内に大雨特別警報が発令された今月7日未明、地盤が幅約60m、長さ約60mにわたって、太陽光パネルもととも崩れ落ちた。

 

 また水没、もしくは破損した太陽光パネルや送電設備は、感電する恐れがあるとして、経済産業省が注意を呼び掛けている。太陽光パネルの場合、水没していても、光が当たると発電する可能性があり、そうなると感電の恐れがあるという。ただ、注意を喚起するだけでは危険は消えない。破損したり水没したパネル類を撤去する必要がある。

 

 そこでトリナ・ソーラーは、自社製太陽光パネルの廃棄・リサイクル処分の受け付けを始めた。同社は、被害を受けた事業者らから、パネルの回収、リサイクル処理の要請を受けた場合、ガラス再資源化協議会(GRCJ)を通じて、回収・リサイクルを行うとしている。費用の一部は同社が負担するとしている。他のメーカーなどもウェブを通じた回収の呼びかけをしている。

 

 業界団体のJPEAも、廃棄パネルの回収支援として、適切に処理できるリサイクル業者の一覧を作成し、協会のホームページに掲載した。スナダ(広島県東広島市)、リサイクルテック(北九州市若松区)など5社の連絡先をホームページに掲載している。追加する予定で、処理可能な業者からの連絡も受け付ける。

 

西日本周辺での太陽光パネル処理業者一覧
西日本周辺での太陽光パネル処理業者一覧

 

 トリナ・ソーラーは中国企業で、2017年末までに累計32GW超の太陽電池モジュールを世界各地に出荷し、世界市場シェアの10%以上を獲得している。世界最大の太陽電池モジュールのサプライヤーとして、「2016年新エネルギー企業世界上位500社」の第19位にランクされている。

 

https://www.trinasolar.com/jp/resources/newsroom/wed-07182018-1800

http://www.jpea.gr.jp/topics/180717.html