東京電力、世界最大の洋上風力発電事業者、デンマークのアルステッド社と共同事業展開の覚書締結。国内では千葉・銚子沖での事業化に協力(RIEF)
2019-01-21 13:05:44
東京電力ホールディングスはデンマークの洋上風力発電事業の最大手、アルステッド(Ørsted A/S)と、国内外で共同事業を展開することで合意、覚書を締結した。東電が千葉県銚子沖で進めている洋上風力発電事業についても同社の協力を得て事業化に向けて本格化させるという。東電が主要電源を原発、石炭から、再エネに転換する国際協力に発展してもらいたい。
アルステッド社は、1991年に世界で初めて洋上風力発電を事業化したことで知られる。これまでに欧州の北海地域を中心に25ヶ所以上の洋上風力発電所を建設しているほか、米国や台湾でも大規模洋上風力発電事業を展開しているグローバルプレイヤーである。総発電量は500万kWに達する。
両社は今回の覚書で、東電HDが実現可能性を検証するために海底地盤調査を行っている銚子沖のウィンドファーム化について、協力するとともに、さらに広範な戦略的パートナーシップ関係を展開する考えだ。日本国内では、政府が洋上風力発電事業の拡大を後押しする構えで、そうした政策支援を踏まえながら、事業拡大を目指すことになる。
東電HD小早川智明長は「電気事業における専門能力をもつ東電と、洋上風力事業で比類なき実績をもつアルステッド社によるパートナーシップは、銚子沖での事業化の実現に、より近づくものと確信している。また、これからの国内外の洋上風力事業(開発、建設、運用、所有)を発展させていくスタートになると期待している」と述べた。
東電は、国内外で600~700万kWの再生可能エネルギー発電事業の開発を目指しており、洋上風力発電事業はその柱の一つと位置づけている。
アルステッド社のヘンリク・ポールセンCEO兼社長は「われわれのビジョンは、グリーン・エネルギーで営まれる世界を創造していくことにある。アジア太平洋地域での事業を拡大し、われわれの20年以上にわたる洋上風力についての知見を今回のパートナーシップに活かしていきたい」などとコメントしている。
http://www.tepco.co.jp/press/release/2019/1512228_8709.html
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