HOME |東京都、3回目の機関投資家向けグリーンボンド発行へ。5年債と30年債、合計100億円。年末に個人向けも発行へ。国際基準のGBPに適合(RIEF) |

東京都、3回目の機関投資家向けグリーンボンド発行へ。5年債と30年債、合計100億円。年末に個人向けも発行へ。国際基準のGBPに適合(RIEF)

2019-10-23 12:27:19

tokyousai1キャプチャ

 

 東京都は、都として3回目となる「東京グリーンボンド」の発行条件を決定した。発行額は前回と同様円建てで100億円。機関投資家向けに5年債と30年債を今月末に発行する。別途、個人投資家向けに約100億円の発行する予定。都のグリーンボンドは環境省の国内ガイドラインではなく、国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)に準拠しており、国際水準のグリーンボンドと評価される。

 

 東京都は2017年に第1回東京都グリーンボンドを発行して以来、毎年、この時期に機関投資家向けを決め、別途、11~12月に個人投資家向けの「東京環境サポート債」(主に外債)を発行している。https://rief-jp.org/ct4/83910

 

 今回決定した機関投資家向けグリーンボンドは、5年債が発行額50億円、利率0.001%、主な資金使途は、都有施設・道路の照明のLED化のほか、上下水道施設の省エネ化等に充当する。

 

tokyo2キャプチャ

 

 もう一方の30年債は、発行額50億円、利率0.480%、都有施設のZEB化推進や中小河川の整備等に振り向ける予定。いずれもドイツのESG評価会社のISS-oekomから「GBPに適合する」とのセカンドオピニオンを取得している。

 

 ISS-oekomのセカンドオピニオンは、①GBPに基づいたグリーンボンドの枠組み評価②対象事業について、ISS-oekom の重要評価指標(KPI)への適合性③発行国である日本の持続可能性の評価ーーの3項目を軸に評価した。

 

 その結果、①②の評価についてはいずれも「ポジティブ」とプラス評価を得た。③については、都への評価というよりも日本の政策等への評価となる。日本は12段階に分けた国別格付で6番目のB-。60カ国中、29番目と評価され、辛うじて「Prime」の位置を守った。

 

 ISS-oekomはその理由として、「化石燃料への依存が依然大きく、グリーンな経済への移行途上」とした上で、「経済効率は高く、福祉面での平等、医療への良好なアクセス、良好な労働条件を担保している」とのプラス評価と、「社会での高齢者割合の 増加、低い移民率、及び出生率により、社会モ デルの継続困難に直面」とのマイナス評価を併記している。

http://www.zaimu.metro.tokyo.jp/bond/tosai_ir/gb/greenbond20190905.pdf

http://www.zaimu.metro.tokyo.jp/bond/tosai_ir/gb/greenbond20190822_2.pdf