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三菱UFJ銀行 リコーにサステナビリティ・リンク・ローン100億円を貸し出し。SBTイニシアティブの「1.5℃目標」達成を条件に(RIEF)

2020-04-16 15:27:19

Ricoh11キャプチャ

 三菱UFJ銀行はこのほど、リコー向けに、総額100億円のサステナビリティ・リンク・ローン(SLL)を供給した。SBTイニシアチブの「1.5°C目標」に沿って、リコーが設定したGHG削減目標の達成状況により金利が決まる条件になっている。

 SLLは、ESG活動やサステナビリティに力を入れている企業に対して、特定の環境目標を定めてその目標達成を条件として優遇金利での融資を行う仕組み。目標とする環境項目(KPI=主要業績項目)へのリンクという意味で「KPIリンクローン」とも呼ばれる。国際ローン市場協会(LMA)が、国際的なサステナビリティリンクローン原則(SLLP)を定めている。

  リコーは、2020年4月の「第20次中期経営計画」のスタートに合わせて、「リコーグループ環境目標」を見直し、2030年の自社排出のGHG(温室効果ガス)削減目標を2015年比で従来の30%削減から63%削減に改定した。従来の2030年の目標値を8年の前倒して2022年に達成を目指すもので、国際的なイニシアチブであるSBT(Science Based Targets)イニシアチブの新基準「1.5°C目標」の認定を取得している。

 今回のSLLでは、SBTイニシアチブの「1.5°C目標」に沿ってリコーが定めたGHG削減目標の達成状況によって金利が決定される。期間は5年。資金使途は特定のプロジェクトではなく、借り入れたリコーの一般的な事業資金に充当できる。ただし、リコーでは借り入れ資金の一部をGHG削減目標の達成に向けて取り組む再エネの導入拡大や、省エネ設備投資にも活用するとしている。

 リコーは、2017年4月に、事業に使う電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアチブ「RE100」に日本企業として初めて加盟するなど、ESG、サステナビリティを重視した経営を推進している。

https://jp.ricoh.com/release/2020/0410_1/