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京都中央信用金庫。信金業界初のソーシャルローンを、特別養護老人ホームの改修・新築事業費として提供。入居高齢者のQOL(生活の質)向上に資する(RIEF)

2024-03-27 23:27:31

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写真は、㊧から「秀孝会」理事長の藤田良一氏、八幡市市の長 川田翔子氏、京都中央金庫専務理事の安川淳史氏)

 

 京都中央信用金庫(京都市下京区)は、資金使途を特別養護老人ホームの改修・新築事業資金となるソーシャルローンを提供したと発表した。信用金庫でソーシャルローンを実践したのは初めてとしている。改修・新築事業全体は5億1800万円の事業費で、建設地である京都府八幡市と福祉医療機構からの補助金等でカバーされる部分を除いた分を融資した。同金庫はすでに対象部分のつなぎ融資を実施しており、今回のソーシャルローンはそのリファイナンスの形となる。

 

 資金使途先は、京都府八幡市にある社会福祉法人「秀孝会」が運営する特別養護老人ホーム「京都ひまわり園」の改修工事と、同園のアネックス新築工事の建設費用に充当される。同ホームの改修・新築では、入居する高齢者が居住する多床室におけるプライバシー保護などの、高齢者のQOL(生活の質)の向上を目指すとしている。

 

 改修前の「京都ひまわり園」は50床の広域型特別養護老人ホームで、居室は主にカーテンで仕切ったただけの4人1部屋方式。今回の改修で3人1部屋とし、それぞれのベッドの間に間仕切りを設置し個室のような空間を実現した。新築の「アネックス」は全室個室。療養室や、地域の介護予防拠点として在宅介護者への講習や職員の資質向上等に活用するセミナー室等も整備した。

 

改修工事で高齢者のプライバ―を確保㊨
改修工事で高齢者のプライバ―を確保㊨

 

 同事業の社会的評価については、格付け投資情報センター(R&I)が「多床室における入居者のプライバシー面での尊厳の保持」という社会課題認識に沿う取り組みとしての評価をし、国際的なソーシャルローン原則への適合評価を付与した。

 

 借り入れ主体の「秀孝会」は、1992 年に京都ひまわり園を開設。その後、同地域で、ケアハウ ス、グループホーム、高齢者総合福祉施設等を拡大し、地域の社会的ニーズに対応する福祉事業を展開している。今回、改修と新築をする「京都ひまわり園」は、いずれも20床の収容能力になる。

 

https://www.chushin.co.jp/cms_source/files/20240326297.pdf