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みずほ銀行、保険会社からの出向者受け入れを今年度末までに廃止の方向で検討へ。日本生命からの出向者による情報流出の不祥事が発覚した三菱UFJ銀行に続く。(RIEF)

2025-08-14 12:57:22

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  各紙の報道によると、みずほ銀行は保険商品の銀行窓口での販売支援の形で、生命保険、損害保険の両分野の保険会社から受け入れている出向者の受け入れを、2026年3月末までに廃止する方向で検討していることがわかった。大手銀行では、三菱UFJ銀行が日本生命から受け入れていた出向者が、同行の内部情報を持ち出していた問題が判明し、同行は今年度中に保険会社からの出向者の受け入れ廃止の方針を示している。

 

 日本経済新聞が報じた。みずほ銀行も損保、生保の保険商品の販売に関連して、保険業務に携わる出向者を数十人受け入れているが、これらの出向者を2026年3月末までに、出向元の各保険会社に帰ってもらうとともに、新規の受け入れも停止する方向で保険会社と協議しているという。

 

 三菱UFJ銀で発覚した日本生命からの出向者による情報流出の不祥事は、同出向者が私用のスマートフォンなどを使って、銀行側の内部情報を入手し、出向元の日生に送付していたことが判明している。日生側の「組織的な犯行」の可能性が指摘されている。三菱UFJ銀では、今年2月には損保最大手の東京海上日動火災保険からの出向者が顧客情報を出向元に漏洩させる事案も発覚している。https://rief-jp.org/ct1/159113?ctid=67

 

 同行での出向者による情報流出事件は、 日生の社員が2024年3月に、出向先の三菱UFJ銀行で手に入れた同行の内部情報を無断で持ち出し、「親元」となる日生でメガバンクなどへの営業を担う金融法人部の管理職に送っていたという不祥事だ。持ち出した資料は、同行の行員が保険商品を販売した際の2024年度の業績評価の体系などで、同行が重視する商品の種類などがわかる。また、他生保の商品の改定時期や内容などを、同行がまとめた資料も持ち出していたとしている。



 日生側では、出向中の社員が送ってくる三菱UFJ銀行の内部資料を、担当の金融法人部が受け取り、書類の持ち出しがばれないように、当該内部資料に「逆流厳禁」という印を付けた上で、営業資料として活用していたとされる。日生自体も「不正手段」での情報入手であることを認識していたとみられ、組織的な不祥事といえる。https://rief-jp.org/ct1/159010?ctid=67



 銀行などが外部から出向者を受け入れるのは、が取り扱う金融商品のうち、保険などの他業態の商品の場合、銀行内部に専門家が少ないことから、保険窓販用の保険商品を供給する保険会社から、出向者を受け入れて、販売と管理などの担当を任せるケースが多いとされる。顧客からすれば、保険会社の出向者も、銀行の行員も見分けがつかないが、人事や俸給等の等は出向元が決めることから、出向者は出向後も元の保険会社の影響を受けていることになる。

 

 今回の保険会社側の不祥事発覚によって、派遣先の銀行では、出向者に対するガバナンスのあり方が、明確になっていないことも露呈したといえる。出向者に対する情報セキュリティ対策を強化する必要に加え、保険や証券等の金融商品を顧客に販売するうえで、銀行自身が専門の保険業務担当者を雇うか、あるいは保険子会社を確保するかという、選択肢を迫られている。

 

 みずほ銀行では、これまでのところ、保険会社からの出向者による情報持ち出し等の不祥事は判明していない。だが、三菱UFJ銀の出向者廃止方針に同調する形となる。銀行業界では保険商品の窓販は続ける方針であることから、今後、出向という形ではなく、保険関連業務を担う自前の担当者を新たに雇用する可能性が出ている。

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB1404I0U5A810C2000000/?type=my#AAAUAgAAMA