国際協力銀行(JBIC)と三菱UFJ銀行等、シンガポールのLNGターミナルに係留する商船三井主導の「浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(FSRU)」事業にプロジェクトファイナンス提供(RIEF)
2025-12-26 00:24:52
(写真は、係留されているFSRU=商船三井のサイトから引用)
国際協力銀行(JBIC)と三菱UFJ銀行はシンガポール等の銀行と協調し、シンガポールの国営LNGターミナル運営会社向けに、新造の浮体式LNG貯蔵再ガス化設備(Floating Storage and Regasification Unit : FSRU)用の傭船サービスを提供する商船三井(MOL)出資の「UnicornMark Discovery」との間でプロジェクトファイナンス契約を締結した。事実上、商船三井プロジェクトといえる。このうちJBICの融資額は1億8900万㌦(約350億円)MUFGは融資額を開示していないが、同様の規模とみられる。
同プロジェクトファイナンスの協調融資に加わったのは、日本の2行のほか、シンガポールの、DBS Bank、Oversea-Chinese Banking Corporation、それにStandard Chartered銀行(シンガポール)の3行。
JBICやMUFG等の協調融資団は、FSRUを運用する「UnicornMark Discovery」社が、シンガポールの国営LNGターミナル運営会社「Singapore LNG Corporation Pte Ltd」に対して提供する傭船サービス(リースおよび運転・保守点検等のオペレーション)に必要な資金を融資する。
FSRUは、LNGを洋上で受け入れて貯蔵し、再ガス化を行い陸上へ送出することができる浮体式設備。タンカーを貯蔵タンク代わりとし、再ガス化設備等を付け加え、港湾に係留して、LNG需要に応じて供給するという仕組みだ。MOLは、トルコ、香港、インドネシア、ポーランドなど、多様な地域・環境において、長年、FSRUの操業実績を積み重ねている。同設備は、陸上に貯蔵タンクや再ガス化設備を建設する場合と比較して、コストを抑え、かつ工期を短くできるという利点があるとされる。
今回は「UnicornMark Discovery」がFSRU1隻を保有する。同船は、シンガポールのジュロン港に係留され、LNGの受入れ、貯蔵、再ガス化、送出という中核的な役割を担う。シンガポールにとって初のFSRU導入になる。同国では、国内発電量の約95%の燃料を輸入天然ガスで賄っており、FSRUは同国のエネルギー安定供給の基盤を支えるインフラプロジェクトと位置付ける考えだ。
韓国のHanwha Ocean造船所で建造するFSRUは、全長298.8m 船幅51.0m、LNG貯蔵能力は20万m3 再ガス排出能力は500万㌧/年。竣工は2027年の予定。MOLは、アジアで唯一のFSRU保有・操業会社として、FSRU事業を今後のMOLグループの持続的成長を支える事業としている。係留するFSRUは、対象国・地域でLNG需要が低下すると、別の国や地域に移動させて使用することもできることから、陸上に貯蔵タンクを建設するより効率的に使用できるとされている。
日本政府は2022年1月、日本企業が強みを持つ技術・知見を活かし、エネルギートランジションに向けたアジア各国の取り組みを支援し、協力する枠組みとして「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」構想を提唱し、天然ガスの活用を含む各国の取り組みを積極的に支援するとしている。
https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2025/press_00136.html

































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