一般社団法人環境金融研究機構 | Research Institute for Environmental Finance: RIEF

Divestment　はInvestment（投資）の反対なので、「投資を引き上げる」ということです。どこへの投資を引き上げるのか。それは温暖化を加速する石炭火力投資から、ということです。2月13～14日は、地球温暖化を加速する石炭火力発電所をはじめとする化石燃料産業への資金の流れを世界的規模で止めて、流れを変えることを求めて、世界の環境NGOが呼びかけた「グローバル・ダイベストメント・デイ」なのです。

実際は、年金など機関投資家が株・債券の投資対象銘柄からエネルギー産業等を除外することを求めます。もちろん、個人投資家が株・債券投資で旧来型のエネルギー産業への投資を切り上げたり、そうした産業への資金供給の多い金融機関から資金を引き揚げたりする行動も呼びかけています。

米国ではオバマ政権が昨年夏、石炭火力発電のCO2排出規制を強化するなどの政策を打ち出しほか、欧州でも石炭火力の縮小が進んでいます。中国でも石炭火力からの排ガスが国全体を覆い、PM2.5問題を激化させたことから、石炭火力への規制が強化されています。しかし、日本では2011年の東京電力福島第一原発事故後、全国の原発が停止したことから、石炭火力発電へのシフトが進んでいます。世界の流れに逆行していることについて、政府から国民に対して、十分な説明がなされていんません。

Divestment Dayは世界の環境NGOが中心になって展開していますが、日本のNGOの参加はあまり聞かれません。自分の加入している年金、口座を開設している銀行、購入した投資信託等から、化石燃料主導のエネルギー会社に資金が流れているかどうか、考え、行動する国際的な一日なのです。バレンタインのデートの話題にどうですか？