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三菱UFJ銀行、初の海外グリーンローンを提供。群馬銀行等の地銀との協調融資で、1億㌦(約108億円)。チリの紙パルプ大手のCPMC社に(各紙)

2019-11-06 12:25:56

MUFG101キャプチャ

 

  各紙の報道によると、三菱UFJ銀行は、チリの紙パルプ大手のCMPC向けに1億㌦(約108億円)のグリーンローンを、日本の地銀との協調融資で提供した。邦銀が海外市場でグリーンローンを提供するのは今回が初めて。

 

 日本経済新聞が報じた。CMPCはチリ最大の紙パルプ製造業。世界45カ国で事業展開するグローバル企業でもある。サステナブル経営を掲げ、使用する電力の80%強は自らのバイオマス発電でカバーしているほか、紙やダンボール等のリサイクル量は年間80万㌧等。

 

 CMPCは今回のグリーンローンでの調達資金を、リサイクルや排水・排気システムの改善、省エネ性能の高い社屋ビルの建設資金等に充当する予定という。

 

 グリーンローン協調融資には、群馬銀行、百五銀行、伊予銀行など6行が参加した。三菱UFJは、10月初めに「グリーン/ソーシャル/サステナビリティボンドフレームワーク」を策定、ESG評価機関のSustainalytics社からセカンドオピニオンを取得している。今回のグリーンローンは同フレームワークに準拠する形で組成した。

 

 国内では環境省がグリーンボンドガイドラインを設けているが、国際基準とされる国際資本市場協会(ICMA)のグリーンボンド原則(GBP)よりも緩い基準のため、国際市場では通用しない。このため、海外での案件にも適用できるフレームワークを採用したとみられる。

 

 ローンの金利は、海外での案件なので、超低金利の国内市場よりも、同条件下では0.3%程度高い利回りを得られるという。地銀にとっても有利な案件になった。

https://www.cmpc.com/en/

https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20191106&ng=DGKKZO51817060V01C19A1EE9000