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欧州の総合証券取引所、ユーロネクスト、パリやアムステルダム等の証取に、グリーボンド専用の上場区分を設定へ。EUのサステナブルファイナンス市場強化を視野に(RIEF)

2019-11-06 22:38:46

Euronext2キャプチャ

 

  欧州の総合証券取引所のユーロネクスト(Euronext)は、傘下のパリやアムステルダムなど6証券取引所に、グリーンボンド専用の上場区分を設ける。ユーロネクストが立ち上げた3カ年の戦略計画の一環。EU域内の投資家がグリーンボンドに投資し易い市場環境を整備するのが目的。

 

  欧州の証券取引所では、すでにルクセンブルグ証券取引所が、グリーンファイナンス専用の取引所(LGX)を設定しているほか、ロンドン証券取引所(LSE)も、「サステナブルボンド市場」の市場区分を設ける方針を打ち出している。

 

 その意味では、ユーロネクストの今回のグリーンボンド区分の設定は後追いになる。だが、ユーロネクストが6月に買収統合したノルウェー・オスロ証券取引所は、2015年にグリーンボンドを最初に上場した証取として知られており、同市場の経験を踏まえて他の主要市場にグリーンボンド区分を拡大することにした。

 

EURONEXT1キャプチャ

 

 グリーンボンド区分を設定するのは、ユーロネクストの連携証取の、アムステルダム、パリ、ブリュッセル、リスボン、ロンドン、ダブリン、オスロのうち、当面はダブリンを除く6証取となる見通し。

 

 ユーロネクストの3カ年計画は「Let’s Grow Together 2022’」と名付けられている。その中では、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に向けて、証取としてESGのレベルアップの内部目標を掲げるとともに、顧客向けのESGプロダクト開発の一つとして、グリーンボンド区分の設定をあげている。

 

 またESG指数やESG・ETFの拡大もあげている。EUでは現在進めているサステナブルファイナンス行動計画の中で、タクソノミー(グリーンプロジェクトの分類)とともに、EUグリーンボンド基準の制定が見込まれており、今後、投資家のグリーン選好が高まるとみられている。

 

 https://www.euronext.com/en/about/strategy