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韓国・現代自動車、高級ブランド車「ジェネシス」、2035年にはEVとFCV車に全面切り替え。一般向けの「ヒュンダイ」ブランド車はガソリン車継続(各紙)

2021-09-02 22:05:31

Hyundai001キャプチャ

 

  各紙の報道によると、韓国の現代自動車は2日、高級車ブランド「ジェネシス」のガソリン車の販売を2030年までに中止し、2025年以降の発売モデルはすべて電気自動車(EV)と燃料電池車(FCV)に切り替えると発表した。ただ、販売の大半を占める一般車両の「ヒュンダイ」ブランドは当面、ガソリン車の開発・販売を継続する意向という。

 

 高級車のジェネシスは2015年に販売を開始し、韓国国内と、北米、欧州、中国などで展開している。2020年の世界販売台数は約13万台。現代自の販売台数に占める割合は約3%。グローバルにライバル自動車メーカーのEV化が進む中、同社では高級車から順次、電動車に切り替える漸進的アプローチをとる。

 

 ジェネシスの2030年の販売目標は、EV、FCV合わせて8車種で40万台。20年比で3倍超に引き上げる計画だ。同社は8月にジェネシス初のEV車種「GV60」を発表している。鄭義宣(Chung Euisun)会長は「今回の発表はジェネシスの果敢な挑戦の出発点だ」と強調した。ジェネシス事業については、35年にCO2の排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルを実現する目標だ。

 

 同社はグローバル競争に対応する脱ガソリン車開発のため、20年12月には今後5年間のEVやFCV関連の開発投資を、従来の計画比で4割増の14兆9000億ウォン(約1兆4100億円)に引き上げた。開発投資の中心は、EVの航続距離を伸ばす次世代電池や、FCVの水素燃料電池の技術開発に充てている。

 

 ただ、EV等の開発コストが上昇することから、車体価格の安い一般向けの「ヒュンダイ」ブランド車のEV、FCV化は当面は見合わせる方針と報道されている。既存のガソリン車の開発・販売と、ジェネシスの電動車販売を並行させることになる。