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三菱商事、三井物産も、オーストラリアでCCS事業に参入へ。西オーストラリア地区の枯渇ガス田活用の事業化に向け、鉱区取得。シェル、シェブロン、ウッドサイドとも連携(RIEF)

2022-09-02 16:11:11

mitsubishi001キャプチャ

 

 三菱商事と三井物産は2日、シェルやシェブロン等と共同で、西オーストラリアの海域で、枯渇ガス田を活用したCO2回収・貯留(CCS)事業に乗り出すと発表した。両商社が共同出資する天然ガス開発会社「MIMI」を通じて取り組む。オーストラリアでのCCS事業では、先にINPEXが同国北部準州の海域にある鉱区を落札し、CCS事業への取り組みを発表している。

 

 (写真は、三菱商事等が取り組んでいる天然ガス開発のノース・ウエスト・シェルフ・プロジェクトでの掘削リグ)

 

 三菱、三井の両商社が取り組むのは、INPEXの事業サイトよりさらに西側にある西オーストラリア州の沖合。現在も操業を行うノース・ウェスト・シェルフ・プロジェクトの枯渇ガス田を利用する。今般、現地政府から鉱区探査ライセンスを取得した。https://rief-jp.org/ct10/127787?ctid=72

 

mitsubishiキャプチャ

 同事業には、共同出資会社の「Japan Australia LNG (MIMI)Pty Ltd」のほか、英シェル、米シェブロン、豪ウッドサイドの核エネルギー企業が参加する。
 探査予定の海域は、陸上近接地(西オーストラリア州カラサ地区)にある排出事業者からCO2を回収し、枯渇ガス田Angel(G-10-AP鉱区)に圧入することで、周辺地域のCO2削減に寄与することが期待されているとしている。貯留可能量は、今後の調査結果次第だが、三菱等では年間最大500万㌧規模のCO2を貯留できる可能性があると期待をかけている。
 三菱等では「鉱区探査のライセンス取得は、事業化に向けて、推進にあたり重要なマイルストーン」と評価しており、今後の調査では、技術面のほか、現地当局からの許認可取得の見通し、CCS事業化等の商務面等のフィージビリティスタディを本格的に進めるとしている。

 CCS事業の軸になるのは、回収したCO2を貯留するサイトの得したのは、CO2がどれくらい圧入できるかや、圧入後にCO2が漏れない構造かなどの地質調査を行うライセンス。技術面などでの本格的な事業性調査に取り組むとしている。

https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2022/html/0000049737.html

https://www.mitsui.com/jp/ja/topics/2022/1244545_13393.html