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ユーグレナ。バイオ燃料20%混焼の「B20 」 バイオディーゼル燃料の「サステオ」を、東京都内で一般車両向けに約1カ月の期間限定で販売(RIEF)

2023-03-07 23:43:11

yugurenaキャプチャ

 

 バイオ燃料開発のユーグレナ(東京)は6日、ミドリムシ等の生物由来の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」の一般販売を東京都内で開始した。今回のサステオは、国の規格による第1世代のバイオディーゼルである「B5」(5%がバイオ燃料、95%が化石燃料)から進化し、バイオ燃料が20%と従来より4倍濃い「B20」のバイオ燃料。これまで都内では、都バスや屋形船等で使用されてきたが、今回、一般のディーゼル車等に期間限定(今月末まで)で供給する。

 

 (写真は、東京都江戸川区東瑞江サービスステーションで開いた給油式の模様。㊧がユーグレナの出雲社長)

 

 今回の「B20」の一般販売は、東京都の補助事業として実施される。販売されるのは、日東石油が運営する丸紅エネルギー系列の「東瑞江サービスステーション(SS)」(東京都江戸川区)と、ライフ白銅が運営する「セルフかつしか6号店」(東京都葛飾区)の2か所のSS。

 

 これまでユーグレナによるB20「サステオ」は、バスや配送車、消防車などの大型車両、タグボート、フェリーなどの船舶、商業用ジェット機や双発機などの飛行機等に供給され、累計で70件を超える供給実績がある。SSでも2021年4月に都内で3日間限定での一般車両向け販売を試験的に実施したほか、2022年6月10日からは名古屋市内のSS一般販売を始めているが、都内での長期販売は今回が初めてになる。

 

 販売価格は、東京都の補助金によって、通常の軽油と同価格で売り出した。6日の東瑞江SSでの販売価格はリッター当たり138円。総供給量は2つのステーション合計で60kLを予定。内訳は、東瑞江SSが10kL、セルフかつしか6号店は50kLを見込んでいる。

 

 6日に東瑞江SSで開いた給油式に出席したユーグレナの出雲充社長は「『サステオ』は強制規格に合致しているため、従来型のバイオ燃料と違い5%を超えるバイオ燃料混合率であっても、いつもの車にそのまま給油し安全に乗車することができる。ぜひ、この機会にバイオ燃料を給油し体感してもらいたい。都内のSS2カ所で、バイオ燃料をいつでも使える環境が整った」とアピールした。

 

 小池百合子都知事は「東京都は、バイオ燃料の普及拡大と認知度向上のため、これまで、夏の屋形船を皮切りに、秋にはプロジェクションマッピングイベントの電源に、この冬には都営バスや配送トラックなど、様々な場面でバイオ燃料の活用に取組んできた。今回は、都内2カ所のSSで、一般車両向けに提供する。この機会にぜひ、バイオ燃料を給油し、クリーンで持続可能な、輝く未来へ出発しよう」とのコメントを寄せた。

 

 「サステオ」は、サステオロゴユーグレナが製造・販売するバイオジェット燃料(SAF)および次世代バイオディーゼル燃料の名称。使用済み食用油や微細藻類ユーグレナから抽出した油など、食料との競合や森林破壊といった問題を起こさない持続可能性に優れたバイオマス原料から作られている。分子構造が石油由来の燃料と同等なため、既存の内燃機関で使用できる。

https://www.euglena.jp/news/20230227/