|HOME
|10.電力・エネルギー
|「維新の会」の原発政策は、野田政権と同一か それ以下 (FGW) |
「維新の会」の原発政策は、野田政権と同一か それ以下 (FGW)
2012-09-11 22:47:39
国政進出を決めた「大阪維新の会」は政策方針の「維新八策」改定版を公表した。そこで、原発政策については、6番目の「経済政策・雇用政策・税制~未来への希望の再構築~」の中で、「先進国をリードする脱原発依存体制の構築」として明記した。「脱原発」の言葉は使っているが、この「脱原発」ではなく、「脱原発体制」と言っているに過ぎないのは明白。
日本語を普通に理解できる人が、この表現を読めば、「脱」は原発のことではなく、「依存体制」を停止するといっているに過ぎない。これは野田政権が再三繰り返している表現、さらに、霞が関の官僚たちが「原発比率2030年に15%」の目標を定めているのと同じ着地点を意識しているといえる。
これまでの我が国の原発政策は、東電福島の事故前までは原発を「準国産エネルギー」と位置付け、省エネ、再生可能エネルギーよりも、原発に比重を大きく置いた「原発立国」へのシナリオを立てた(2006年の経産省総合資源エネルギー調査会報告)。それによって、2030年には発電量の約3~4割を原発に依存するとした。
さらに、鳩山元首相が温暖化ガス排出量を2020年に25%(1990年比)削減する国際公約を打ち出したことを受けて、目標原発比率を5割にまで引き上げた。これがまさに原発依存体制である。したがって、「依存体制」をやめるには、原発発電の目標比率を元の3割以下に戻せばいいとなる。
政府が想定している「15%」案は、廃炉がすでに決まった福島第一の4基のほか、残りの2基、さらに第二、浜岡、東海、志賀などのように、放射能汚染が高い、活断層の上にある、などの理由で、再稼働の見通しが立たないところや、40年廃炉ルールを適用すると、稼働できなくなる原発などを除外していくと、2030年には自然体で15%になると説明されている。
野田政権では、民主党が2030年原発ゼロを掲げているが、維新の「脱依存体制」は目標数字を掲げていない分、15%~30%までも含めていると読める。つまり、原発依存からは脱するとはいっても、野田政権が想定する比率よりも、高い水準の「脱依存レベル」もあり得ることになる。
橋下氏は、関西電力の大飯原発再稼働に一時、「待った」をかけたが、あくまでも大阪への影響を想定したもので、国全体の原発の存廃に明確な姿勢をとっているとは思えない。「脱原発」まがいの政策を掲げるのは、脱原発を重視する国民(選挙民)が多いことを意識してのものではないか。国政選挙に臨むならば、国民的課題である原発・エネルギー政策について、明確で誤解を生まない政策方針を示すべきだろう。もっとも、維新八策の文言に“騙される”国民はいないと思うが。(FGW)

































Research Institute for Environmental Finance