HOME |「原発ゼロ」に冷ややか エネ戦略で東海村長と知事(東京新聞) |

「原発ゼロ」に冷ややか エネ戦略で東海村長と知事(東京新聞)

2012-09-15 13:53:19

村上東海村村長
村上東海村村長


本当にやる気があるのか-。政府が十四日に決定した二〇三〇年代に原発稼働ゼロを目標にするなどした「革新的エネルギー・環境戦略」。日本原子力発電(原電)東海第二原発を抱える東海村の村上達也村長や橋本昌知事は内容を冷ややかに受け止めた。


 脱原発を主張する村上村長は「国民が三〇年までにゼロを求めていたのに対し、三〇年代に先延ばしにして骨抜きにした。本当にゼロにする気があるのか」と不快感をあらわにした。




 一方で、当面は原発を重要な電源と位置付けたことに「原発依存を維持していくことを明言した」とみる。核燃料サイクルの維持方針と併せて「既得権益を握る推進勢力にこびを売り、方向転換ができない情けない国。何のための福島の犠牲だったのか」と嘆いた。




 東海第二原発について「消えることを前提に村の将来を考えていく」とし、「新エネルギーにシフトするとともに、エネルギーではない原子力の研究分野に力を入れた村づくりを進める」との考えを示した。




 橋本知事は「一般論ばかりで具体論がない。(廃止まで)四十年というなら三十四年たっている東海第二原発についてどう考えるのか。UPZ(三十キロ圏)に九十四万人が住んでいることをどう考えるのか」といら立ちを見せた。 (林容史、井上靖史)

 

http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20120915/CK2012091502000127.html