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進まぬ福島の住宅除染 発注率は83.2% 実施率は15.3% 公共施設は7割以上完了(FGW) 市民の住宅「後回し」の姿勢 鮮明に

2013-01-23 08:33:16

jyosenfukushima
jyosenfukushima福島県は21日、汚染状況重点調査地域40市町村の除染実施状況(昨年12月末時点)を発表した。それによると、住宅の除染は29市町村の7万5473戸の計画に対し、25市町村の6万2776戸で発注されたことがわかった。発注率は83.2%に達する。しかし、実際に除染作業が行われた実績は、17市町村の1万1584戸で、計画に対する割合は15.3%だった。


市町村別の除染計画戸数では、福島市が2万806戸、郡山市1万4220戸、いわき市9492戸と、いずれも全戸が発注を完了している。ところが、実際に除染作業に着手した実績でみると、福島市の場合で3734戸で2割弱、郡山市は160戸(1.1%)、いわき市は12戸(0.1%)で、福島市で2割以下の実施で、それ以外ではほとんど実施されていないことになる。市民の住宅の除染作業は、一軒一軒、請け負うことから手間がかかる。このため、除染作業を請け負っているゼネコンなどは、作業が比較的簡単な公共施設中心に実施している。「生活の場は、後回し」という実態になっている。
役所や病院、公民館などの公共施設の発注率は92.0%。36市町村が3697施設で計画している。すでに除染作業が完了しているのは74.1%の2739施設となっている。