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文科省出身の原子力規制庁審議官が 敦賀原発活断層報告書案を日本原電に漏えい 訓告処分(各紙) 癒着の継続 甘い処分 

2013-02-01 20:36:51

名雪哲夫審議官
名雪哲夫審議官
名雪哲夫審議官


各紙の報道によると、原子力規制庁は1日、同庁の名雪哲夫審議官(54)が、日本原子力発電の敦賀原発(福井県)の断層調査報告書案を、原子力規制委員会調査団の評価会合前に、日本原電側に秘かに渡していたことを明らかにした。同庁は名雪審議官を訓告処分とした。

名雪審議官は原子力規制庁のナンバー3当たる人物で、先月22日、訪ねてきた日本原電の常務に、翌週開かれる敦賀原発の活断層に関する評価会合で使用する内部資料を手渡した。名雪審議官は地震・津波の担当で、敦賀原発の敷地に活断層がある可能性が高いと評価されたことについて、原電側からの公開質問状を受け取ってた。

規制庁は名雪氏を更迭し、1日付けで、出身官庁の文部科学省に出向させた。規制委の田中俊一委員長は職員に「幹部のこのような行為は誠に遺憾だ」として、綱紀粛正の通達を出した。

規制庁は、東京電力福島第1原発事故で対応を批判された旧原子力規制組織を改編し、昨年9月に発足した。法律上、従来に比べて高い独立性と透明性を確保されたが、担当する役人は従来通りで、出資官庁と、業者に顔を向けたままたの行政姿勢が続いていることが裏付けられた形だ。

訓告で出身官庁に戻るというのは、当の役人にとって、何の痛痒もない処分といえる。