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東日本大震災2年追悼式 中国代表がボイコット 韓国代表も欠席  震災被害に「政治」を絡める両国との関係、一段と厳しく(各紙)

2013-03-12 14:04:20

追悼式であいさつする安倍首相。外交力が問われる
追悼式であいさつする安倍首相。外交力が問われる
追悼式であいさつする安倍首相。外交力が問われる


各紙の報道によると、11日に開いた政府主催の「東日本大震災2周年追悼式」を、中国代表がボイコットし、さらに韓国も代表が欠席したことで、日中韓の政治的摩擦が依然、緩和されていないことが浮き彫りになった。中国のボイコットについて、菅義偉官房長官は12日午前の閣議後の記者会見で、台湾代表が各国や国際機関と並び「指名献花」に加わったため、と説明した。一方、韓国の欠席は、韓国側の事務的ミスと説明されたが、常識的にはあり得ない説明となった。

 

菅長官は、中国の式典ボイコットについて「極めて遺憾で、残念だ」と述べた。昨年の式典では台湾代表が指名献花から外され、当時の野田佳彦首相が陳謝した経緯がある。菅氏は「(震災の際の義援金で)破格の支援を受けた台湾にふさわしい対応を行うもので、日中共同声明の台湾に関する日本の立場を変更するものではないと説明したが、中国側が理解せず欠席した」と語った。礼節を知る、という言葉を、中国側に伝えてもらいたい。

 

一方、菅氏は韓国代表の欠席について「先方の事務的ミスだ」と指摘した。11日夜に申珏秀・駐日韓国大使から河相周夫外務事務次官に「式典に欠席する意図は全くなかった」と説明があったため、そのような説明となったようだが、こうした説明をそのまま信じるのは、外交の常識としてあり得ない。ともに日本と領土問題を抱える中韓が意識的に、式典をボイコットしたとみるべきだろう。震災と原発事故で、国力を低下させている日本に対して、引き続き、一種の“挑発”を行っているのとの見方もある。日本の外交力が改めて試されている。