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福島第1原発の廃炉、30─40年より早期の確約は不可能=IAEA部長(Reuters)

2013-04-23 19:25:08

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 fukusimadai4images[東京 22日 ロイター] 東京電力(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原子力発電所の廃炉作業を調べていた国際原子力機関(IAEA)の調査団を率いたファン・カルロス・レンティッホ氏は22日、都内で記者会見し、東電と日本政府が廃炉までの作業期間を30─40年と見込んでいることについて「廃炉までの作業は膨大。あのような複雑な施設において30、40年以下での廃炉を確約するのは不可能に近い」と述べた。

調査団は今月15日に来日、17─19日に福島第1の現地を調査した。団長のレンティッホ氏はIAEAで核燃料サイクル・廃棄物技術部長を務める。レンティッホ氏は、福島第1原発で発生する汚染水の処理問題について「直近の課題としては最大の難題だ」と指摘。「より信頼性の高いシステムを採用すること、現場のさまざまな制約条件がなにかを解析することが必要だ」などと語った。

IAEAは同日、「東電が福島第1原発の原子炉と使用済み燃料プールの安定的冷却を達成しているのを目の当たりにした」とのレンティッホ部長によるコメントを含む報告書概要を日本政府に提出。1カ月以内に正式な報告書をまとめるという。同部長は東電の廃炉作業の能力について「東電はその能力を備えていると見受けられる」としながらも、汚染水問題については「包括的な対策を立てることが重要だ」などと注文した。

 

http://jp.reuters.com/article/jp_energy/idJPTYE93L05020130422