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米シェールオイルブームで今後5年の世界需要増ほぼ対応可能=IEA推計 (AFP)

2013-05-17 00:00:03

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shale-oil_jpg[ロンドン 14日 ロイター] 国際エネルギー機関(IEA)は、拡大する米国のシェールオイル生産によって今後5年の世界での石油需要増加分は、世界景気が加速しても、ほとんど賄うことができるという予想を発表した。

これによって、石油輸出国機構(OPEC)が価格下落のリスク無しに増産する余地はほとんどないとしている。

半年ごとの報告書でIEAのマリア・ファン・デル・フーフェン事務局長は、「北米は供給面でのショックを引き起こし、波紋が世界に広がっている。しかし良いニュースは、これが何年にも及んで比較的逼迫(ひっぱく)していた市場の緩和に役立っていることだ」と指摘している。

IEAは2012─18年で世界の石油需要が8%上昇し、日量9670万バレルとなると予想。国際通貨基金(IMF)による毎年3─4.5%の経済成長予想を前提とした。

非OPEC加盟国による産油量が同じ期間に10%以上増加し同5931万バレルになることで、需要増分を大体賄えるだろうとIEAは予想している。前回10月の報告書に比べて2017年の非OPEC産油量見込みを100万バレル上方修正した。

米国は早ければ2015年にロシアを追い抜き世界第一の非OPEC産油国となると見込んでいる。

OPEC産石油需要は2017年に同2999万バレルになるとし、前回の報告書より122万バレル下方修正した。

今後5年では、OPECによる生産は現行水準の同3000万バレル近辺にとどまる可能性がある。

 

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPTJE94D00W20130514?pageNumber=2&virtualBrandChannel=0

報告書ではまた、米国のシェール技術を用いれば、ロシア中国による非伝統的油脈を使った産油量が増加する可能性があるとIEAは指摘している。

また、経済制裁によって、イランの原油処理能力は2018年までに同100万バレル減少して238万バレルになると予想している。

IEAは新興・開発途上国の石油製品需要は先進国の需要を2013年の第2・四半期に追い抜くとしている。